じっくりと試聴 SHANLING M6 レビュー

DAP
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amahikasです。
SHANLINGの代理店のMUSIN様からM6をお借りしました。じっくりと聴きましたので感想を書いていきます。

SHANLING M6

SHANLING社については前にM3sのレビューを書きました。音質はややウォーム寄りな傾向で目立つ不具合もなく価格なりのいい端末という印象でした。今回のM6はAndroid OS 7.1を採用していて、Google Play Storeも標準の状態で使用可能です。CPUはSnapdragon 430を採用していてメモリ 4GB、液晶は4.7型IPSパネル、microSDスロットはひとつで最大2TBまで対応します。電源関係ではQuick Charge 3.0による急速充電にも対応しています。通信関係では2.4G/5Gの無線LAN(Wi-Fi)、Bluetoothに対応。USBはType-CでUSB-DAC機能も有しています。DACはAK4495SEQをデュアルで搭載しており、3.5mmアンバランス、4.4および2.5mmバランス端子の合計三つを用意しています。価格は5.7万円弱でで12月6日から発売を開始しています。
iBassoのDX150DX160と同じくらいです。スペックを見ると10万円を超えるDX220Cayin N6iiとほぼ同じですね。
M6は他のAndroidベースのDAPと一緒で無線通信機能、バランス端子、Google Play Storeなどが当たり前に備わっている、いわゆる全部入りタイプの端末です。最近はAndroid OS且つGoogle Play Storeに対応したDAP(デジタルオーディオプレーヤー)が増えてきましたが、個人的にはとても嬉しいです。もちろんすべての製品を買うことはできませんが、選択肢が増えるのはありがたいです。

なお、今回レビューをするM6は中国版です。日本でも販売される国際版が間に合わなかったため中国版のパッケージ、ファームウェアでのレビューとなりますのでご容赦くださいませ。

SHANLING M6の詳細については公式サイトを参考にしてくださいませ。

SHANLING M6
musin国际

試聴環境

いつもの通り、試聴環境と試聴曲から紹介していきます。

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試聴に使った機器

以下の機器を試聴に使いました。

時期的に1770と177X、K275と組み合わせて外で使うことが多かったです。

各種設定

M6は5つのデジタルフィルターを選択することができます。
Sharp Roll-off、Slow Roll-off、Short Delay Sharp Roll-off、Short Delay Slow Roll-off、Super Slow Roll-offです。
フィルターの違いはあまり感じることはできませんでした。よく使ったのはSharp Roll-offとShort Delay Sharp Roll-offです。
ゲインはHighとLowから選択できますが、私はLowにしています。
イコライザー類はすべてオフにしてあります。

試聴曲

音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)です。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。

オーディオの試聴によく使う曲と聴きどころ(2017年2月版)
amahikasです。 昨年のうちに更新しておきたかったのですが、インフルエンザにかかってしまって更新ができませんでした。 今回は私がオーディオの試聴に使う曲をと聴きどころを紹介します。 ちなみに前回の更新は2015年10月でした...

音の感想

まずは私がメインで使用している密閉型ヘッドホンのDT 1770 PROで聴いた感想を書いていきます。

Rio Rush / Fourplay

中域の量感がやや多めですが、高域、低域ともに主張をしていてバランスは良いです。全体的にウォーム且つウェットな音質で聴きやすいまろやかな音が出てきます。
最初に気になったのは高域で、輪郭がはっきりとしているのは好感が持てるものの少し人工的な音に感じます。中域と低域はこの曲をゆったりまったりと聴かせてくれて快適です。
解像力がとびっきり高いわけではありませんが、この価格帯だったら十分ですし、ひとつひとつの音を細かく聴くと言うよりも音楽を全体として気持ちよく聴かせるリスニングタイプのDAPだと感じます。

Bisso Baba / Bob James

中域から低域にかけて量感があるものの高域もなかなかよく目立ちます。制動のよく効いた音でこの曲の落ち着いた雰囲気がよく出ています。低域は下の下まで出ているというよりもフワッと膨らむタイプです。Cayin i5と比べると量感はありますが、くどすぎるとも感じません。

At The End Of The Day / Les Miserables

この曲も気持ちよく聴くことができました。冒頭のパーカッションと歓声はよく聞こえてますし、フルオーケストラの迫力も十分に伝わってきます。Cayin i5と比べるとやはりひとつひとつの音を分析的に聴くよりも音楽を全体的に楽しく聴くのに適してると感じます。それなりに各楽器を細かく聞き分けることもできますが、コーラスやオーケストラ部を細かく聞き分けるのはi5やOPUS #3のほうが得意ですね。

Flesh and The Power It Holds / Death

メタル系もいいですね。まず迫力がよく出てます。スピード感や立ち上がりはやや遅めに感じますが、極端に遅いとまでは感じず、必要十分という程度です。ギターのリフは乾いてるというよりも少し湿り気を帯びています。反面、重さがよく表現されています。シンバルの音が想像以上に目立つのも意外です。高域はだいぶ目立つようにチューニングされていると感じます。もう少し自然で滑らかだと良いと思いますが、曲の雰囲気はよく表現できています。

Master of Puppets / Metallica

音源の粗をうまく隠して聴かせてくれてこの曲も良いですね。ギターリフについては前の曲と同じです。個人的な好みでいうともう少し乾いた音質であって欲しいのですが、どちらかというと湿り気があって重たさを表現する方にベクトルが向いています。中間のギターソロのパートでは静寂の表現がうまいと感じました。基本的にメリハリのある傾向にあって、すべての音を真面目に鳴らすというよりも、アクセントの強い音を楽しく気持ちよく鳴らすと感じます。
なお、この曲ではシンバル音を初めとする高域の粗さは気になりませんでした。

Crush / Kelly Sweet

やや大味な印象は受けますが、この曲も気持ちよく聴くことができます。特徴的なのはバックで控えめに聞こえるアコギが結構目立つところです。中域の中でも高めの音が少し目立つバランスと感じます。アコギの音については少し繊細で線の細さを表現して欲しいと思いますが、自然さや滑らかさはあるので不満はないです。
女性ボーカルは湿り気があっていいですね。i5だと刺さる部分も刺さらずに聴くことができます。

Rangers / A Fine Frenzy

歯切れの良いシンバルとうねるベースの音が快適です。女性ボーカルは前の曲と一緒で前に出てくるタイプです。全体的に音に深みがあるのもいいなと思う点ですが、音の空間が広いというよりも音の空間を少し前後に引き伸ばして音場の広さを演出しているように感じます。

Days of Wonder(Original Mix) / M6

この曲が一番合うと感じました。繊細な音は繊細に、迫力のある音はより迫力面が強調されているように聞こえます。ちょっとした音でも少し強調をするので聴き漏らすこともないです。スピード感もそこそこありますし、雄大なパートでは音場が一気に広がります。

音量

最大100のうち90前後で聴きました。Lowゲインで1770や1990を90/100で鳴らせるので出力は十分だと思います。

M6のデザイン

写真でデザインを見ていきましょう。

外箱

外箱

外箱です。心なしかiBassoのDX220DX160と似ています。(笑)

開封

開封

ちょっとボケてしまいました。申し訳ございません。箱を開けるとこんな状態でM6が収まっています。

付属品

付属品

付属品です。Quick Start Guide、保証書、パネルを保護するフィルム、USBケーブルが付属します。国際版はパッケージや付属品がことなる可能性もあるので参考程度に診てもらえればと思います。

M6本体

M6本体

前に試聴をしたM3sと似たすっきりとしたデザインです。他メーカーと違って縦長なボディーサイズもShanlingの特徴かと思います。

M6本体右側

M6本体右側

本体右側には音量ボタンがあります。音量ボタンは電源ボタンも兼ねていて、ボタンを押すことで電源のON/OFFが可能。このタイプは使いやすくて好きです。
見づらいのですが、音量ボタンの上に丸いLEDがあります。充電中やBluetooth接続中に点灯します。充電中は赤、SBCで接続しているときは青、LDACは緑、aptX HDは黄色、aptxは紫色となっています。

M6本体上部

本体上部です。特に端子類はありません。

M6本体左側

microSDカードスロットと曲送り、一時停止、曲戻しボタンが配置されています。

microSDカードスロット

microSDカードスロットはカードの出し入れがしやすいタイプとなっていますが、ゴム製のカバーがあります。このタイプは使っていくうちに取れたりするのが少し不安です。

M6本体下部

最後に本体下部です。左からUSB端子、3.5mmアンバランス端子(ラインアウト兼用)、2.5mmバランス端子、4.4mmバランス端子があります。iBassoと同じく端子類は本体下部に集中しています。
USBはType-Cです。Type-Cが当たり前になってきたのは個人的に大歓迎です。回路がどうなってるのかはさておき、バランス端子が2.5と4.4の両方があるのも使い勝手はいいですね。
DX220を長く使って本体下部に端子類があるのは慣れなくて不便と感じていますが、M6は本体の幅が小さいのでDX220よりも使いやすいです。

使い勝手

サイズと重量、携帯性

左からCayin i5、M6、DX220

Cayin i5、DX220と並べてみました。縦長の比率が特徴で横幅はi5とほとんど一緒です。これくらいの幅だと私の手で扱うのにちょうど良いです。ちなみにiPhone 8の横幅ともほとんど一緒です。
重さは228gでDX160の178gに比べると少し重いです。ただ、実際に使ってみるとそれほど重さを感じません。

タッチパネルの操作性

標準の再生アプリで顕著なのですが、起動をしてからひとつめの曲を再生するまでに時間がかかります。どこをタップしても応答しない時間が数秒続いた後に反応し、その後は問題なく使えるといった具合です。
いったん、反応し出すとちゃんと動作するのでちょっと立ち上がりが悪い子と思えば気にならない程度です。

最近、試聴レビューをしたDX160は反応が良かったので、比べると差はありますが、DAPなのでこの程度でも十分かなと感じます。また、国際版では改善されると思います。

メニュー構成とUI

M6のメニュー構成を解説していきます。
M6はAndroid 7.1.1をベースにしています。DX220がAndroid 8ですが、特に困ることはなく最初から迷いなく使うことができました。

M6基本画面

M6の基本画面です。電源を投入するとShanling Musicアプリが最初に表示されるので、この画面に遷移するのにワンタッチかかります。電源を落とす前の状態を覚えてくれると良いなと思います。
APK Pureがプリインストールされていますが、DX220やDX160で使った印象ではあまり使いものになりません。M6のAPK PureからGoogle Play Storeをインストールしましたが、開発者サービスがインストールされていないため、ログインができませんでした。この辺は国際版では修正されるだろうと思います。
APKファイルからインストールしたNeutron Music Playerも起動はするものの再生はできませんでした。ここも国際版で修正されるものと思います。

標準再生アプリ

標準の再生アプリです。

メインメニュー

こちらが標準再生アプリのメインメニューです。一通りの項目は揃っています。

設定メニュー

こちらが設定メニューです。中国版のメニューなので変わる可能性もありますが参考程度に診てもらえればと思います。
個人的にはm3u形式のプレイリストを読み込んでくれなかったので実用をするのは難しいと感じますが、その他の一般的な使い方をする上で問題は感じませんでした。

アルバム一覧

アーティスト一覧

ジャンル一覧

私のいつもの音楽ライブラリーを読み込ませましたが、問題なく認識してくれました。アーティストやアルバムのジャケット画像については認識したりしなかったりです。個人的には認識してくれるに越したことはありませんが、こだわりはないので気になりません。

Android設定メニュー1

Android設定メニュー2

Android設定メニュー3

Androidの設定メニューです。こちらも過不足はないですね。

音の設定メニュー

Android OS全体に関係する音の設定メニューです。デジタルフィルター、ゲインの設定などはここから行います。DX220やDX160と同じ仕組みなのでAndroid搭載DAP(デジタルオーディオプレーヤー)に慣れている方なら違和感はないでしょう。

普段から使い慣れているNeutron Music Playerが使えればもっと良かったんですが、標準の再生アプリを使ってもさほど違和感はありませんでした。そういう意味では各メーカーのDAPごとに個性は感じないのですが、使い勝手がほとんど同じというのは逆に使いやすさにつながります。
また、再生アプリを自分好みのものに統一してしまえばDAPごとの使い勝手も限りなく同じになります。あれが出来ない、これが出来ないと悩まなくて済むのは非常にありがたいです。

バッテリーと発熱

DX220やDX160と同じように使ってみました。3.5mmアンバランスだと100%の状態で自宅を出て四時間ほど再生をしつつ、電源を切らずに待機状態にして帰宅する頃には残容量が約65%でした。バランス接続だと残容量が約55%でした。バッテリーの持ちはDX220やDX160よりもいいです。
発熱もあまり感じることはありませんでした。ほんのりと温かくなるくらいですね。よく制御されてると感じます。

まとめ

音の感想からまとめると、前に聴いたM3sと基本的な傾向は似ていて全体的に楽しく聴かせてくれる製品でした。ただし、M3sよりも解像力が向上しているため、細かく分析的に聴くのにも適してきていますし、レンジも広がっています。特に高域が改善されていて天井が高くなったと感じました。
メリハリがよく効いているため、1980年代の録音状態があまり良くない音源を聴くのに良かったです。当時の初期のスラッシュメタルやハードコアパンクなんかは聴きづらい音をうまく隠してると思います。電子音楽が主体のトランスやEDMも良かったです。逆にアコースティック系の曲では音の線が太めになるため、いまひとつと感じることがありました。メタル系は好みの問題で迫力や重さを重視して聴く方には最適です。耳障りな音もほとんど出さないので気持ちよく聴くことができます。反面、私のように少しカラッとしたギターリフが好みでスピード感も重視するタイプにはやや物足りなさを感じると思います。
音のバランスは中域がやや主張が強いもののフラットに近いです。高域はそれなりに乾いていてクールな音も出しますが、基本的にウォームでウェットな傾向が強いです。特に中域と低域でこの傾向が強く、バランスとしてはiPhoneでB&WのP7を聴いていたのと近い感覚を味わうことができました。
私が普段好んで使う製品は、音源に対して素直で味つけが少ないものが多いのですが、M6に対して印象が良かったのは全体的なバランスが良かったからです。特定の帯域や楽器が強調されることはあっても不足をするということがありませんでした。また、前述した通りやや音を引き伸ばしてると感じるものの音の深さが足りないと感じることもなかったです。むしろ、深さがない音源でも深さを表現してくれるくらいでした。

使い勝手については携帯性が高いもののソフトウェア面はまだまだ改良が必要という印象を受けました。中国版のファームウェアだったのでこれは仕方がないですね。動作そのものは安定していますし、標準の再生アプリも問題と感じる点はありませんでした。
国際版ではGoogle Play Storeも利用可能な予定となっているので使い勝手は飛躍的に良くなると思います。
あとはタッチパネルの反応ですね。ここもファームウェアのバージョンアップで改良されると思いますが、私が試した中国版の個体は前述の通り、DX220やDX160、Cayin N6iiといった最近のAndroid搭載DAPに比べるといまひとつでした。

Cayin N6ii/A01のレビューの時にも書きましたが、音質は私の好みとは少し違うものの全体的にポテンシャルの高い音を鳴らす製品です。国際版でタッチパネルの反応が良くなっていれば、かなり面白い製品だと思います。

今回は以上です。

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