じっくり試聴 イヤホン AROMA Witch Girl S

amahikasです。
前回のnano iDSD Black Labelに続いてGAAさんからお借りしたAROMAのイヤホンWitch Girl Sの感想を書きたいと思います。

AROMA Witch Girl S

AROMAは香港で設立されたポータブルオーディオの新興メーカーです。イヤホンの他にDACやアンプの開発もしています。
Witch Girl Sは2016年7月発売でBAドライバを5基搭載したモデルです。価格は10万円弱。
他にもWitch Girl Proという4BA+2DDのモデルやWitch Girl 12(BA12基)も出しています。

Witch Girl Sの詳細については公式サイトを参考にしてくださいませ。

外観とデザイン

まずは外観とデザインから見ていきます。

本体とケーブル

本体

本体

特に奇をてらうことなくシンプルなデザインになっています。
メーカーのロゴがシンプルに配されているのもいいですね。

Westone 4Rと

BAドライバを4つ搭載したWestone 4Rと比較をしてみました。
Westone 4Rが小さいというのもありますが、Witch Girl Sはやや大きめです。

試聴環境

試聴にはメインで使っているDAP(デジタルオーディオプレーヤー)のCayin i5 DAPOPUS #3と直接接続した感想を書いていこうと思います。
Cayin i5はローゲインでOPUS #3はハイゲインで、両方ともイコライザ類は無効にしてあります。
Witch Girl Sのケーブルは標準のものです。
イヤーピースはSpinfitをつけました。

音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)です。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。

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試聴結果

Bisso Baba / Bob James

一聴して中域の主張が強いなぁと感じました。
しかし、くどいと感じるほどの主張ではなく、全体的にすっきりとした聴感に仕上がっています。
高域はシンバル音をシャキシャキと気持ちよく聴くことができますが、もう少し滑らかさが欲しいところです。

低域は量感があります。しかし、最近メインで使っているイヤホンのPinnacle P1と比べると自然さと深みが少し足りないと感じます。
ただし、キレはありますのでベースの音の動きがよくわかります。
曲全体を通して特に印象的だったのはピアノの音色です。音の響き方も良いですね。

Flesh and The Power It Holds / Death

情報量が増えてると音の輪郭が曖昧になって悪く言うとつぶれたように聞こえます。
全体的にもう少し滑らかさが欲しいところです。
曲の持つ迫力はしっかりと出ています。また、スピード感も申し分ないです。

この曲ではギターの音が目立ちます。ディストーションのかかった音もクリアな音も両方ともうまく表現しています。どちらかというとヒステリックな音の再現力が高いと感じました。
ドラムの音は少し軽くなりがちです。
Pinnacle P1やヘッドホンのDT 1770 PROに慣れた耳だと特にタムの音に物足りなさを感じます。

全体的なバランスは中域が持ち上がったかまぼこタイプです。とは言え、量的な面で高域と低域に物足りなさは感じません。
すっきりと聴かせるタイプですが、聴きづらいというサウンドではなく少しウォームな音に仕上げているのがうまいです。

At The End Of The Day / Les Miserables

この曲でもオーケストラの迫力とスピード感は出ています。
低いパートを担当する弦楽器の音も下によく沈み込みます。
しかし奥のほうで鳴る楽器の再現性はもうひとつで、解像力はいまひとつという印象です。

この曲に関してはCayin i5よりもOPUS #3のほうが良かったです。

Master of Puppets / Metallica

この曲は問題なく聴くことが出来ました。
気になったのはボーカルが少し前に出てくるかなという点くらいです。

Rio Rush / Fourplay

冒頭のシンバルとパーカッションが軽快に鳴ります。
低域のベース音も滑らかでキレがあります。
ピアノやギターと言った楽器の音が目立ちますが、極端な目立ち方ではないです。
音の密度が低い曲のほうが得意とする製品かなと感じます。音の余韻の表現もうまいですね。

Crush / Kelly Sweet

この曲も良いですね。元々ボーカルが前に出てくるように録られている曲なので、ボーカルの目立ち方も違和感はありません。
ベース音は相変わらずキレが良く、バックで流れるアコギの音もきれいに細かく出ています。

Eighteen Angels / Michael Monroe

最後に音の密度の高い曲を聴いてみます。
先ほどのDeathよりも録音状態が良いせいか、音がつぶれるように聞こえることはありません。が、滑らかさには少し欠けるという印象です。
それとドラムのスネアとタムが少し軽めに聞こえます。

装着感

装着感はPinnacle P1やWestone 4Rほどではありませんでしたが、実用するには問題のないレベルと感じました。
私の耳は筐体が大きいタイプだと収まりが悪くなる傾向にありますね。

遮音性と音漏れ

どちらも優秀です。
いつもよりも大きめの音で聴いても音は漏れませんでした。
外部の音もほとんど聞こえません。

音量

i5 DAPだと27から33、OPUS #3だと78から83でした。
イヤホン(IEM)としては標準的な鳴らしやすさだと思います。

まとめ

Witch Girl Sのポテンシャルの高さは感じたものの私の好みとは違うと感じたのが正直なところです。
高域はよく出ますし、もう少し滑らかさが欲しいと思うものの違和感はありませんでした。
中域と低域はもう少し量感が欲しいところです。とはいえ、キレはありますし、解像力も高いと感じました。

音の密度が高く、情報量が多い音源については少し苦手とすると感じました。解像力は劣るもののWestone 4Rのほうがウォームで聴きやすかったです。

総合的な印象としてはVision EarsのVE5と似ていると感じました。ただし、中域の量はVE5よりも少ないので表現力に少し差があるように感じました。
ちなみにVE5と同じようにケーブルをARES II+にすることで聴きやすくなりました。

最近はあれだけ試聴をして購入したVision EarsのVE5も違和感があったりするので、二年弱で私の好みが変わったんだなと実感しました。
この2年弱でメインで使うヘッドホンがB&WのP7からDT 1770 PROにかわり、上流(再生側)はiPhone+ポータブルDAC/AMPからDAP(デジタルオーディオプレーヤー)に変わりました。
DAPの試聴にはほとんどDT 1770 PROを使いますので、自分でも気がつかないうちに現在所有しているイヤホン(もしくはIEM)と環境(DAPなど)が出す音が私の好みに合わなくなっているようです。

それとダイナミックドライバーを搭載するSE-215からBAドライバーを四つ搭載するWestone 4Rに変えてからBAドライバーが自分には合うと思っていたんですが、これも変わってきてるように感じました。
単純にダイナミックドライバーを搭載したイヤホン(IEM)が良くなってきているのも理由のひとつだと思いますが、ちょっと自分自身の思い込みが強かったのかなと最近は反省しています。

最近のポータブルオーディオ製品は音の良い製品が増えていますので、ちょっと好みが変わるだけで選ぶ製品も変わってくるのかなと今回の試聴で改めて感じました。
製品の数も多いので、全部を聴くことはできませんが、できるかぎり先入観はなくして幅広く聴きたいなと思いました。

今回は以上です。