amahikasです。
2020年は全世界的に大変な年になりましたね。ワクチンの開発も進んでますがまだまだ落ち着くまで時間がかかるんじゃないかと思ってます。
そんな中、ありがたいことに私の会社ではほとんどの社員が在宅勤務になりました。私自身も在宅勤務を始めて半年以上が経過しました。最初のうちはストレスを感じましたが、現在は通勤をしなくていいのと時間を有効に使えることを喜んでいます。忙しいときは、いままで通勤時間だった3時間を仕事に充てたりしてるので以前よりも効率が上がってます。
在宅勤務が長くなると困るのがヘッドセットです。オーディオが好きなのでヘッドホンとイヤホンは一般人よりも多く持ってるのですが、音楽を気持ちよく聴くための機器はテレビ会議には向かないことを痛感しています。そんなわけでこの記事では自分の経験を語りながらテレビ会議に最適なヘッドセットについて書きたいと思います。
使用した機器
これまで使った機器を書いていきます。
MEZE Audio 99 Neo
最初に使ったのはMEZE Audioの99 Neoです。99 Neoは2016年に購入した99 Classicsの兄弟機で2018年から使用しています。メインで使っているDT 1770 PROには負けますが、2.5万円で買える製品としては質が高く気持ち良く音楽を聴くことができます。詳細については以下の記事を参考にしてください。
99 Neoはオーバーヘッドタイプのヘッドホンなので耳をすっぽりと覆うことができて快適です。音漏れもせず、遮音性も高いので周囲の音に悩まされることはありません。リモコンを口元に近づけなくても声がちゃんと聞こえてるのも便利です。接続方法ですが、会社から支給されているパソコンの3.5mm端子に直接接続をして使いました。
NeoGlazata Bluetoothヘッドセット
99 Neoも悪くなかったのですが、もう少しコンパクトなほうが良いと思ったため、小型のBluetoothヘッドセットを購入してみました。NeoGlazataというAmazonでは比較的レビューの評価が高い製品です。2000円くらいで買えるのも良いですね。
NeoGlazata Bluetoothヘッドセットはなんと言っても小型で軽いのが良いです。またBluetoothで接続するのでパソコンから離れることもできます。
Jabra BIZ 2300 USB MS MONO
現在も使っているのはJabraのBIZ 2300シリーズです。私が使っているのはUSB接続で片耳を覆うタイプです。両耳を覆うタイプもあります。BIZ 2300シリーズは現在は販売が終了してるようで、後継機種はEVOLVE 40 MS Monoになります。
おそらく業務用でコールセンターなどでも使われる製品なのでしょうね。使い勝手が非常にいいです。
AfterShokz OpenComm
最後に紹介するのは現在、使用中のAfterShokz OpenCommです。こちらは代理店から正直なレビューを前提として提供していただいた製品です。AfterShokz は骨伝導技術を用いてイヤホンを製造しているアメリカのメーカーで以前にふたつほどイヤホンのレビューを書きました。例えばスイミングでも快適に使えるなどと機能的に面白いところがあるのですが、音楽を気持ちよく聴くという点において骨伝導はまだ不利かなと感じました。
在宅勤務が長くなり、気になってきたのがテレビ会議の際に使うヘッドセットです。JabraのBIZ 2300で満足していたのですが、夏場は耳が蒸れたり、USB接続なのでパソコンの前を離れられないといったデメリットがあります。音楽とオーディオ好きとしては耳を痛めるリスクを軽減する為にも耳を塞ぐ時間をなるべく減らしたいという意向もありました。
そんな時にタイミング良く代理店様から声をかけていただいたので記事を書くことになりました。
詳細については公式サイトを参考にしてくださいませ。
メリットデメリット
実際に使ってみたそれぞれの製品についてメリットとデメリットを書いていきます。
99 Neo
メリット
- 音が良い
- 遮音性が高いので外部音が大きい場所でも使いやすい
デメリット
- 3.5mmジャックで接続するとノイズが大きい
- 長時間使うと耳が疲れる、蒸れる
- オーディオ用のため高価
現在ではテレビ会議用には使ってません。
メリットは遮音性が高いことで周囲の音に邪魔されることなくテレビ会議に没頭できます。周囲の音が大きい環境ではお薦めです。
デメリットはノイズが多いことです。会議の音声を聞く分に問題ありませんが、自分の声にノイズが乗ります。同僚から何度かクレームがあったため、使うのをやめました。
MEZE Audioの99 Neoを使う場合は、USB DACを挟んでノイズ対策をするのが良いですね。
いずれにせよ音は良いのですが、そこまで高音質を求めないテレビ会議用としてはやや重すぎます。カフェなど周囲の音がうるさい環境ではお薦めしますが、私のように自宅で使う場合はデメリットが目立ちました。
NeoGlazata Bluetoothヘッドセット
メリット
- 小さい
- 安い
デメリット
- 装着感が悪い(個人差があります)
- 長時間使うと耳が疲れる
- 外部音が大きい場所では使いづらい
- 充電が必要
- 充電コネクタがUSB microB
- 全体的に音が聞き取りづらい
こちらも現在は使っていません。
小さいのとワイヤレスなのはメリットです。Bluetoothのペアリングが煩わしいと感じることもありますね。デメリットは装着感と充電です。イヤーピースは交換が可能なんですが、私が普段音楽鑑賞用に使っているイヤーピースはサイズが合わないです。よって装着感が悪いので会議に集中できません。ワイヤレス製品なので充電が必要なのは仕方がないのですが、USB microBというのが痛いです。購入する前からわかっていたのですが、改めて今さらUSB microBという選択肢はないなと痛感しました。
なお、このタイプの製品であれば耳掛け型でマイク部が長めのものをお薦めします。
Jabra BIZ 2300 USB MS MONO
メリット
- 軽い
- 長時間使っても比較的疲れない
- USB Aで接続が可能
- パソコンに接続すればすぐに使える
- リモコンが使いやすい
- 全体的に音は聞き取りやすい
デメリット
- 外部音が大きい場所では使いづらい
- 有線
現在でも使用しています。
OpenCommが我が家に来るまではもっとも使用頻度が高かったです。デメリットは有線であることくらいで必要な機能はすべて揃ってます。リモコンでミュート&ミュート解除を素早くできるのも良いですし、片耳しか塞がないので自宅内の電話やチャイムを聞き逃すことがないのもメリットです。反面、周囲の音が大きいカフェなどでの使用はお薦めしません。外部の音をしっかりと遮音したい場合は、両耳を覆うEVOLVE 40 MS Stereoを選びましょう。
それとたまにしかないのですが、三時間以上連続してテレビ会議をする場合、さすがに耳が疲れます。大した音量でなくても耳を覆ってるだけで耳は疲れますね。
AfterShokz OpenComm
メリット
- 小さい
- 長時間使っても疲れない
- 無線
デメリット
- 外部音が大きい場所では使いづらい
- 充電が必要
- 充電コネクタが専用
万能と思っていたJabra BIZ 2300には有線と耳が疲れるというデメリットがありました。その二つのデメリットを解消してくれたのがOpenCommです。まず、骨伝導なので耳を塞がない、故に耳が疲れることはありません。耳を塞がない代わりに耳の下が少し疲れることはありますが、いわゆる側圧が強いための現象で長く使っていれば側圧も緩くなって気にならなくなります。Jabra BIZ 2300は有線のため、テレビ会議中に「ちょっと席を立ってコーヒーを入れる」といった用事が足せませんでした。OpenCommにしてからはBluetoothの電波が届く範囲内であれば動き回ることが出来るのが楽です。
OpenCommにもデメリットはいくつかあります。耳を塞がないので自宅内の音を聞き逃さないのはいいのですが、会議に没頭できないのはデメリットです。会議に全力で集中したい場合は、遮音性の高い製品で両耳を塞ぐのがベストです。もうひとつのデメリットは充電が必要なことと充電端子が専用という点です。ワイヤレス製品なので充電が必要なのは仕方がないのですが、本体側の充電コネクタが専用コネクタとなっていて電源ケーブルの使い回しが出来ません。すなわち付属の電源ケーブルが手元にないと使えなくなることがあります。ちなみに私の環境だと満充電の状態から朝の8時に使い始めて夜の20時までバッテリーが持ちました。使ってる間は半分以上テレビ会議で使い、テレビ会議をしてないときは充電をせずに机の上に置いておきました。
開封と同梱物と外観
まずは開封です。外箱、内箱、ソフトケースが収納されています。
ソフトケースです。左にあるのが充電用専用ケーブルです。本体をしっかりと保護してくれるのはケースとして良いのですが、少々大きめです。
OpenComm本体です。見た目はシンプルで好印象です。全体的にゴムのような素材で覆われており、バンド部分はチタニウムを採用しています。IP55規格の防塵、防水機能も備えています。
OpenCommを実際に装着するとこんな感じになります。マイクは左側で右側には充電コネクタ、ボタン類があります。
OpenCommのメリットのひとつとしてマイクを装備しているところです。バンド型のBluetoothアダプタの多くは、バンド部分にマイクを埋め込んでいますが、OpenCommのように口に近づけたほうがいいですね。
本体とUSBケーブルのコネクタ部を撮影しました。本体がUSB Type-Cだったら良かったと書きましたが、前述のIP55規格を守るためには専用コネクタのほうが都合が良かったのでしょう。
OpenCommの右側を裏から撮影しました。ボタン類はすべて右側に集約されています。写真を見て左からマルチファンクションボタン、音量+ボタン、音量-ボタンです。
音量+ボタンには「電源ON」、「ペアリング開始」の機能があります。
マルチファンクションボタンはシングルクリックで「音楽の再生/停止」、ダブルクリックで「曲送り」、トリプルクリックで「曲戻し」などの機能があります。
他にもいろんな機能があるんですが、私は音量+ボタンの「電源ON」を使うことが多くて、その他はほとんど使いません。これは音楽鑑賞ではなく、テレビ会議に使い方を限定してるからだと思います。
ヘッドセット選びのポイント
OpenCommを中心にいろんな機器の使い勝手について書いてきました。簡単にヘッドセット選びについてまとめます。
- 有線と無線
有線と無線は比較的わかりやすいです。自宅で決まった場所で使うなら有線でも問題ありません。ただし、ちょっと席を外して飲み物を入れたい場合、無線の方が便利です。
有線のほうがリモコンが使えたりして便利な一面、座る場所が限定されます。無線は電波さえ届けばどこにいてもいいのですが、ミュート/ミュート解除などちょっとした操作は不便に感じます。また無線製品は充電が必要なのもデメリットです。
- 有線の接続方式
ヘッドセットを有線接続で使う場合、気をつけたいのはノイズです。特にパソコンやスマートフォンの3.5mmイヤホンジャックはノイズ対策がされてないことが多いので、USB接続の製品のほうが安心です。USB接続だからと言ってノイズ対策がされているとは限りませんが、経験上アナログ接続よりもノイズは少ないと感じています。
- 両耳と片耳
個人的には片耳タイプが使いやすいですし快適です。ただ、周囲の音が容易に聞こえるのは片耳タイプのデメリットです。騒音が多い環境でヘッドセットを使う場合は、両耳タイプをお薦めします。
- 骨伝導
前述の通り、一日の中でテレビ会議や通話を長くする方には骨伝導タイプをお薦めします。音量も影響しますがヘッドフォンやイヤフォンの連続使用は耳を痛めるのは周知の事実です。オーディオ好きの私でもヘッドホンやイヤホンを60分使ったら30分休むなどと工夫をするくらい耳を痛めるリスクがあります。
骨伝導タイプのヘッドセットはこういったリスクを軽減できます。耳で聴くのとは少し違う感覚があるので慣れが必要ですが、50歳を超えた私でも二日程度で慣れました。
- マイク
耳の話しを中心にしてきましたが、マイクも重要です。本記事で紹介した「MEZE Audio 99 Neo」、「NeoGlazata Bluetoothヘッドセット」、「Jabra BIZ 2300」、「AfterShokz OpenComm」の4つでマイクを比較しました。
結果から言うとJabra BIZ 2300 >= AfterShokz OpenComm > NeoGlazata Bluetoothヘッドセット > 99 Neo でした。99 Neoはそもそもマイクを口元に近づけると聞きやすくなりますが、口元に近づけないと声が遠くから発せられてるように聞こえます。NeoGlazata Bluetoothヘッドセットは99 Neoほどではないのですが、やはり声が少し遠いのと周囲の雑音を拾いやすいです。Jabra BIZ 2300 と AfterShokz OpenCommはどちらも甲乙つけがたいです。やはりマイクが自然と口の近くにあると声は聞き取りやすいです。また、周囲の雑音も拾いづらいです。
まとめ
普段は高音質なオーディオ製品を扱うことが多いのですが、今回はテレビ会議で使うヘッドセットを扱ってみました。こうして記事を書いてみると使い勝手と製品選びに影響をするポイントがオーディオ製品よりも多いと感じます。
まずオーディオ製品と同じで装着感が重要なのは一緒です。装着感が悪いとイヤホンやヘッドホンは使う気が失せます。音の面では本質的に「相手の声が聞き取りやすいか」と「自分の声が聞き取りやすいか」が重要です。この二点で満足が出来れば無線/有線や接続方式はあまり気にしなくてよくて使い方に応じて選べば良いと思います。
音質についてはオーディオ製品よりもシビアではありませんが、声が聞き取りやすい製品のほうが使っていて快適です。オーディオ製品と違ってマイクについても気を使う必要があります。やはりマイクが口の近くにある製品のほうがお薦めです。
私もそうだったんですが、特にこだわりがなくテレビ会議用のヘッドセットを選んでる方が多いと思います。使用頻度や時間によってはそれでも問題ないのですが、使用時間と頻度が高い場合は、こだわっても良いんじゃないでしょうか。
今回は以上です。
今後、テレビ会議用のヘッドセットは需要が伸びると思いますので、進化も早いと思いますが、「自分にとって使いやすい」のと「相手が聞き取りやすい」製品を選んでもらえればと思います。
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