DAP選び2022年 DX240とDX170の試聴

DX300 DAP
DX300

amahikasです。
2019年から長いことiBasso Audio DX220Cayin N6iiを使ってきました。今もとても気に入っている二台で音に関して不満もないのですが、動作が遅くなってきたので買い換えを決意しました。使用頻度が少なくなっていたので買い換えを延ばしてきたのですが動作がかなり遅くなってきたのでこのタイミングで買い換えを検討します。

買い換え候補

今回、DAPを買い換えるにあたってかなり迷ってます。
DAPの使用頻度が高くなる可能性はあるのですが、先のことはまだ不透明です。となると高価なDAPではなく数万円程度で小型のDAC/AMPという選択肢もあります。ただ、再生機には200から300GB程度の音源を保存する必要もあって、SDカードスロットがない最近のスマートフォンでは容量が不足します。
それならば5万円前後のDAPでいいかなと考えているのが現状です。5万円前後となるとかつて試聴をしたDX160が条件に合致するかなと思っています。ちょうど後継機のDX170が発売になることもDAP選びを始めようと考えた理由のひとつです。

そんなわけで今夏員お世話になっております。DAP選びですが、結論は三つあると思っています。

  • 小型DAC/AMPの購入
  • 5万円前後のDAPの購入
  • 10万円前後のDAPの購入

「小型DAC/AMPの購入」という選択肢はもっとも可能性が低いと思っていますのでどのクラスのDAPを購入するかが問題となります。

DAPの候補は以下の通りです。

  • iBasso DX240
  • iBasso DX170
  • iBasso DX300(中古)

DX240はDX220の後継機です。AndroidデバイスとしてはDX220よりも速度が上がっていて正統な進化をしている印象です。デザインについてもDX200→DX220→DX240と代を重ねてさらに洗練されてきました。
DX170はDX160の後継機です。iBasso Audio社としてはエントリーレベルの製品となります。
DX300はすでに生産が完了している製品ですが、前に試聴をして気に入っている製品です。後継機のDX320もすでに販売されていますが20万円を超える価格であり私の予算をはるかに超えています。
DX300は中古で10万円弱で販売しているため、DX240とDX170が好みに合わなかったら私としてはもっとも条件に合うのかなと思っています。

DX300

DX300

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試聴環境

今回、DX240とDX170を店頭で試聴してきました。店頭での試聴ですので自宅でじっくりと聴くよりも正確ではないと思いますが、このブログを始めた頃は店頭やイベント会場での試聴がメインだったので大きく外すことはないと思っています。
今回試聴をした環境は以下の通りです。

試聴に使った機器

以下の機器を試聴に使いました。

  • DT 1770 PRO

試聴時間は限られているのでDT 1770 PROだけで試聴をしました。イヤホンでも試聴をしようかなと考えましたが、私の場合は密閉型ヘッドフォンでの使用がメインとなります。

試聴曲

音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)です。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。

オーディオの試聴によく使う曲と聴きどころ(2020年1月改訂版)
amahikasです。 いつも使う試聴曲が変わってきたので更新しておきます。 序章 昔はHeavy Metal / Hard Rockを中心に聴いていたので、解像度や音の分離よりもノリや音圧や迫力を重視していました。 高音の出方もあまり気に...

DX240の感想

DX240はHIGH GAIN、イコライザーはオフ、デジタルフィルターはFast Roll-Off(Linear)で聴きました。DT 1770 PROは3.5mmシングルエンド端子に直接接続しています。音量は75です。

DX240はiBasso Audio社の伝統的な音作りを象徴する製品になっていると感じました。基本性能は高くて高域は上までよく出ていますし、低域も下までしっかりと出ています。極端な減衰はどの帯域でも感じませんでした。
MetallicaやDeathなどのメタル系の曲では強弱の表現がうまく、アタック音が強めと感じました。ひとつひとつの音の輪郭がよく目立っているのでとてもわかやすい音になっています。DX220をAMP9やAMP1 MK2と聴いたときと比べてもメタル系は魅力的に聴けると思います。
ミュージカルやジャズフュージョン系の音楽を聴いて感じたのは高い解像力です。DX220やN6iiと同程度かと思いますが、女声コーラスの分離が良かったり、他の楽器に埋もれることなく低い音を担当する弦楽器の音がしっかりと聞こえてました。
おおむね好印象だったのですが、ひとつだけ気になったのが高域の滑らかさです。Fourplayのように録音状態が極めていい音源は問題なかったのですが、その他ではシンバル音がやや粗く聞こえました。

DX170の感想

音質的にはDX160とよく似ていました。中低域が強めでメリハリのある音です。DX160では少し天井の低さを感じたのですが、DX170は高域もよく出ている感じました。高域が少し粗いのはDX170も同様です。ただ、これは前代のDX160でも感じたことなのでDX170の高域表現が同価格帯の製品と比べて劣るとは思いません。
操作性についてはもう少し応答速度が速ければと思いました。エントリークラスのDAPなのでハイエンドやミドルクラスの端末と同等の動きを期待するわけじゃないんですが、もう少し頑張って欲しかったですね。

まとめ

久しぶりの試聴だったので、ちゃんと試聴できるか少し不安だったんですが音楽を聴き始めたらいつものようにここが良いとか、ここがいまひとつとメモを取っていました。
店頭での試聴は30年以上続けてるのでこの手のくせというか習慣は抜けないものですね。

さて、今回のDAP選びはDX300に決めました。
今回、一番悩んだのは5万円クラスのDAPで妥協するか、現状の音質をいじするかという点です。DX170は良い製品だと思いますが、DX240やDX300と比べると音質的にも使い勝手もやはり差はあります。使用頻度が下がってるのでいいかなと思っていたのですが、まだ音質を下げる覚悟が自分にはできてませんでした。

最後はDX240とDX300のどちらにするかで迷いました。
DX240のメリットはDX220用のアンプモジュールを活用できる点とサイズです。特にDX220用のアンプモジュールが活用できるのはメリットが大きいと思いました。
DX300のメリットは音とメモリ容量です。前にじっくりと聴いたときの印象は強く残っていて、かつて所有していたOPUS #3やDX220 + AMP9と似た傾向の音は私が理想とするところです。
メモリ容量はDX240が4GBでDX300は6GBと差があります。今時のデバイスを快適に動作させるにはメモリ容量が重要と考えていますし、DX300は長く使うことを想定しているので6GBは大きいです。
DX240の音質ですが、DX300やDX220と比べて劣るわけではなく、フラットでナチュラルな傾向を好む私とは少し外れていました。DX240の特徴は中域が少し厚めなのと、全体的にメリハリが強い点です。音源に対して素直な面もありますが、DX300に比べると味つけはあると感じます。
1980年代のメタル系音源を聴くと迫力が増して良いなと思いましたが、Fourplayなどのように元々の音源がいい曲では味つけが少し濃いと感じました。

今回、DX240とDX170以外にもNew HiBy R6も少し聴きました。こちらは前に所有していたCayin i5に似た音で好みでした。最近、発表されて話題のFiiO M11Sも聴きたかったんですが、試聴機が混んでいたので聴けずじまいでした。後で調べたらメモリが3GBなんですね。3GBだと長く使うのは難しいと思うので結果オーライです。

というわけで今回は以上です。
DX300は中古で購入しようと思ってましたが、代理店のMUSINさんのサイトを確認したら工場再生品が販売されていたのでそちらを注文しました。どの程度音質に差があるかわかりませんが、私が試聴をして気に入ったAMP11が内蔵されているのも重要なポイントでした。

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