ポタフェス2018 レポート1 Cayin N8 DAP

DAP

amahikasです。
暑い中、ポタフェスに行ってきました。いつも通り、試聴をしてきた製品について感想を書いていきたいと思います。

スポンサーリンク

試聴環境

本題に入る前に今回のイベントの試聴環境を紹介しておきます。
悲しいことにメインで使っているふたつのDAP(Cayin i5OPUS #3)が故障をしているため、ヘッドホンやイヤホンの試聴は諦めていました。ありがたいことに友人がCayin i5を貸してくれたので、今回のイベントはCayin i5で試聴することができました。

ということで、今回の試聴にはCayin i5をDAP(デジタルオーディオプレーヤー)として使用しました。ヘッドホンはメインで使っているbeyerdynamicのDT 1770 PROです。
暑くなってきてからDT 1770 PROは使ってないんですが、涼しい電車の中で久しぶりに聴きました。やはりいいですね。(笑)

Cayin i5はLOW GAINでイコライザーやエフェクト類はすべて無効にしてあります。DT 1770 PROにはORBのClear forceといういつもの私の環境で試聴をしました。

音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)です。
たまにHF PlayerでFLACの96kHz/24bitの音源も聴きます。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。

オーディオの試聴によく使う曲と聴きどころ(2017年2月版)
amahikasです。 昨年のうちに更新しておきたかったのですが、インフルエンザにかかってしまって更新ができませんでした。 今回は私がオーディオの試聴に使う曲をと聴きどころを紹介します。 ちなみに前回の更新は2015年10月でした。 昔はH...

Cayin N8

私がメインで使っているCayin i5 DAPのCayin社がN8という同社のフラグシップとなるDAPを展示していました。N8は完成間近で、発売も近いとのことです。価格は前から言われているとおり30万以上になる予定とのことなので、私は買うことができません。(笑)
N8の特徴ですが、一般的なトランジスタアンプに加えてNutubeを採用しています。NutubeはKORG社が開発している蛍光表示管を応用した真空管アンプです。DACにはAKM AK4497EQをふたつ搭載しています。3.5mmアンバランス端子と4.4mmバランス端子、3.5mmラインアウト端子を装備しています。
Cayin社の創立25周年を記念して開発されたDAP(デジタルオーディオプレーヤー)なので、スペック、デザイン、価格ともに妥協していません。個人的にはALO社のContinental DualMonoのような真空管を搭載して欲しかったと思っていますが、現実的ではなかったのでしょうね。
30万円以上という価格には賛否あると思いますが、これまでCayin社が築き上げてきたリーズナブルな価格で良い音を出す製品も出すのであれば、妥協せずに作るDAPもあって良いと思います。むしろCayinの本気を聴いてみたいという欲求のほうが強いです。

Cayin N8の詳細については公式サイトを参考にしてください。

301 Moved Permanently

音の感想

N8はとても注目が高く人がよく並んでいましたので、今回は短時間の試聴となりました。簡潔に印象を書きます。

メインで試聴した曲は「Rio Rush / Fourplay」、「At The End Of The Day / Les Miserables」、「Bisso Baba / Bob James」の3曲です。これらの他にも何曲か手短に聴きました。
N8の設定はLOW GAINで音量は80から90で聴きました。最大音量が100なのか150なのかは確認しませんでしたが、i5と同じく1770を鳴らすパワーはあるように感じました。
Nutubeとトランジスタアンプは簡単に切り替えることができるので、各曲で切り替えながら聴きました。

基本的にトランジスタアンプのほうが好みでした。Nutubeのほうは付帯音が多すぎて、全体的に音が整っていなくてごちゃついてると感じました。
トランジスタのほうはバックグラウンドが真っ黒で、そこから音が浮かび上がってくるように感じました。故にひとつひとつの音がとてもよく映えますし、聴きやすいです。

全体的に落ち着いた上品な音で、Cayin社の音がさらにパワーアップしてると感じました。
各楽器の分離が良いのと演奏の所作も聞き取りやすいのでフュージョン系とプログレ系によく合いました。ドラムのアタック音の表現やギターリフの鳴らし方なんかも良いので、よく聴くとロックやメタル系の音楽にも合います。メタル系についてはi5のほうが暴力的な表現はうまいと感じましたが、N8の鳴らし方がひとつレベルが上がってるように思います。

i5とOPUS #3でもかなり満足している私が、言葉で伝えるのがなかなか難しいのですが、i5と比べると一回りか二回り上の音と感じたのが正直な感想です。i5だと曲によってフォーカスされる楽器が制限されるのですが、N8はすべての楽器が正確に鳴らされてると感じます。どこがというのはなく、全体的にレベルアップしてる感じですね。
よくある表現として、「今まで聞こえなかった音が聞こえた」というものがありますが、そういった感覚はありませんでした。この点ではi5も優秀と感じますが、N8はひとつひとつの音がさらに研ぎ澄まされて魅力的且つ気持ちよく聞こえるようになっているという印象です。

N8のデザイン

次にN8のデザインを写真で見ていきます。

N8本体正面

攻めたデザインになっています(笑)
好みが分かれやすいデザインだと思いますが、私はあまり好きではありません。Cayinの製品だとi5とN5が好きです。N5iiはAstell&Kernの製品と似すぎてますたしね。カラーリングもフラグシップに相応しく、もっと落ち着いた色が好みです。
もうひとつ気になるのは右側のつまみです。ポケットに入れたら誤操作しそうです。
ただし、質感と触り心地は非常に良かったです。フラグシップ機に相応しいと思います。

本体下部

microHDMI端子、micro SDカードスロット、USB Type-C端子が並んでいます。ポータブルにこだわるならmicroHDMIの代わりにmicro SDカードスロットをもうひとつ装備してもいいかと思いますが、据え置き型製品との接続性を考慮したのでしょうね。

本体上部

左から4.4mmバランス端子、3.5mmアンバランス端子、3.5mmラインアウト端子です。

操作性

短時間しか触っていませんが、UIの構成はわかりやすかったです。初めて操作をしても直感的に必要な機能にたどり着くことができました。
ただし動作はもっさりしています。また画面にタッチしたときの応答速度も遅かったです。毎度のことですが、試作機の段階では音を重視するので、発売までの間にUIや応答速度は改善されることと思います。

メニュー画面

画面上部を下にスワイプすると簡易メニュー画面が登場します。このメニューからNutubeとトランジスタアンプの切り替えができるようになっています。再生をしながら少し設定を変えたお解きに便利ですね。

まとめ

個人的にもとても注目していたCayin N8について書きました。
前述の通り、音が非常にいいのでとても気に入りました。
私の価値観だとオーディオ製品に30万円以上は出せないですけど、N8で培った技術が今後の製品開発に活かされることを願ってます。
Nutubeの印象は残念ながら良くなかったので、Nutubeのないバージョンを安価に出してくれたらなと思いました。

Cayinの製品を扱うコペックジャパン社のブースでは待ちに待ったUncommonのケーブル(製品版)も展示されていました。
こちらは発売済みとなります。価格は約11,000円から約15,000円でかなりリーズナブルかと思います。

Uncommonのケーブル

301 Moved Permanently

Cayin社の今後の製品についても話を伺いました。噂されているN6の後継機は早ければ年末頃にはという話しでした。
N8の音を聴いて驚いたのは確かですが、価格を考えると現状はi5で不満はないので、他メーカーの製品を聴きつつ気長に待ちたいと思います。

DAPといえばOPUSのブースでも少し話しをしてきました。現在、新しいDAPを開発中で次回のイベントには出せるかなという話しでした。こちらも期待をして待ちたいと思います。

今回は以上です。
以下の記事も合わせて参考にしてください。

ポタフェス2017 SPRING&SUMMER レポートその2 ALO Reference 8とUncommonの試作ケーブル
ポータブルオーディオフェスティバル2017 SPRING&SUMMERのレポートその2です。 今回はケーブル2本の感想です。 試聴環境 試聴環境は製品によって変えていますので、各製品のパートで記載をしますが、音源はいつも通りです。 主にCD...

 

コメント

  1. […] 参考 ポタフェス2018 レポート1 Cayin N8 DAP好きな音楽をいい音で 参考 ポタフェス2018 レポート2 Acoustune HS1650 CU、HS1670 SS好きな音楽をいい音で 参考 ポタフェス2018 レポート3 サーモス VEC […]

タイトルとURLをコピーしました