ポータブルオーディオフェスティバル2017 SPRING&SUMMERのレポートその2です。
今回はケーブル2本の感想です。
試聴環境
試聴環境は製品によって変えていますので、各製品のパートで記載をしますが、音源はいつも通りです。
主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)です。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。
ALO Reference 8 IEM Cable
相変わらずメインで使っているカスタムIEMのVision EarsのVE5のケーブルを探しているんですが、最近、コネクタが曲がっているタイプが装着感を損なわずに着けることができることに気がつきました。
私のVE5だと、Vision Earsの標準2Pinコネクタは短いので、他社製の2Pinコネクタをつけると耳の内側に当たってしまい、本体が少し浮いてしまうんですよね。
耳の内側に当たるのを回避するにはUEのコネクタのように曲がっているとうまく装着ができることに気がつきました。
ALOのReference 8はWebで見るかぎり、コネクタが曲がっているタイプだったので、試聴をしてみることにしました。価格のほうは約4万円と私にとってはお高めです。(笑)
写真で見るとよくわかりますね。この形状だと私のVE5に取り付けても問題は発生しません。
Reference 8ですが、VE5に着けました。プラグが2.5mmバランスタイプだったので、OPUS #3で試聴しました。
OPUS #3のハイゲインでエフェクタ類はすべて無効にしてあります。
Bisso Baba / Bob James
標準ケーブルと比較をして、全体的に少しウォームになって好みの音に近づきました。低域の量感も少し増します。VE5の特徴を大きく変えていないのが好印象です。
唯一、少し質が変わったと感じたのは高域です。
VE5はCayin i5、OPUS #3どちらで聴いても高域に違和感を感じないのですが、Reference 8では、シンバル音がやや人工的になると感じました。
Rio Rush / Fourplay
この曲も高域がやや人工的になります。
高域の量が少し増してますね。
Master of Puppets / Metallica
この曲は良かったです。高域の量が増えているせいか残響音もいつもより目立ちました。
シンバル音が軽くなったり粗くなったりはしませんね。
Flesh and The Power It Holds / Death
この曲も良いですね。
ヒステリックなギターがよく表現されてます。
また、この曲でもシンバル音は悪くなりませんでした。
Crush / Kelly Sweet
この曲もシンバル音は気になりませんでした。
もう少し低域に量感があって、包み込むようなベース音が魅力の曲なのですが、全体的に高域寄りになりました。
高域の質は問題ないのですが、量が多く低域が逆に目立たなくなったという印象です。
Come Sail Away / STYX
冒頭のボーカルとピアノのパートは微妙な空気感もよく表現ができていて好印象。
ドラムとギターが加わるとシンバルが粗くなって、全体的に聞きづらくなりました。
Reference 8のまとめ
期待していた装着感は完璧でした。耳の内側に当たることがなく快適でした。
ケーブルは少し硬めで、絡まりにくいと感じました。
音についてはいまひとつ好みに合いませんでした。装着感が良くて、見た目や扱いやすさも良さそうなだけに残念です。
UNCOMMON試作ケーブル
UNCOMMONのケーブルは最近、Twitterのフォロワーさんから貸してもらったTriple Cを聴いて好印象でした。価格が比較的安価なのもありがたいです。
試作ケーブルはMMCXタイプだったので、Pinnacle P1に取り付けました。DAP(デジタルオーディオプレーヤー)はOPUS #3とCayin i5を使いました。
ちなみに最近、Pinnacle P1にはORBのClear forceを使っています。
好む見合わせだとP1の縦のレンジが広がり、高域がよく伸びて低域は下まで沈み込むようになります。
P1のキャラクターが変わる組合せなので、個人的に普段はやらないのですが、雨の日用の気軽なイヤホンとして購入したので、ちょっと遊んでいます。
Rio Rush / Fourplay
高域がきれいです。粗くなりがちなP1の高域ですが、粒が良い具合に細かくなって聴きやすくなります。
低域と中域もともに解像力が若干上がりつつも、迫力や量感は変わらずに良い感じに聞こえます。
Master of Puppets / Metallica
この曲も良かったです。高域が聞きやすくなっているのと、全体的にクリアな聴感になります。
特に中間部のギターソロの音色がきれいでした。
ギターリフの歪みや迫力も損なわれていないが好印象です。
At The End Of The Day / Les Miserables
冒頭のパーカッションがきれいでオーケストラの迫力もよく出ています。
コーラスも細かく分離されていると感じます。
Come Sail Away / STYX
冒頭のピアノとボーカルパートの空気感がよく表現されています。高域が特に好みに合いますね。
ドラムとギターが加わっても高域が粗くなりませんし、刺さることもないです。
この曲は元々、古い音源で高域が聴きづらくなったりするんですが、こういった古い音源も気持ちよく聴くことができると感じました。
UNCOMMON試作ケーブルのまとめ
音の印象は非常に良かったです。価格も一万前後に抑えたいとのことだったので、期待大です。
ケーブルのほうは柔らかいタイプです。少し絡まりやすいと感じました。タッチノイズはありませんでした。
Pinnacle P1にはORBのClear forceもよく合っていますので、購入したいのですが、UNCOMMONの試作ケーブルも音質が変わらない状態で発売をされたら購入したいと思います。
できればVE5でも試してみたいので、2Pin版も出して欲しいですね。もちろん、コネクタは曲がってるタイプで(笑)
まとめ
VE5用のケーブル選びはなかなか難航しています。標準でついてきた白いケーブルは汚れが目立つのと硬くなってきたので早めになんとかしたいところです。
今回は残寝ながらReference 8が少し好みに合わなかったので、ARES II+のコネクタを改造してもらう方向で考えます。
元々、ARES II+とVE5の組合せがとても気に入っていますしリスクは多少ありますが、好みの音ではないケーブルを買うよりも結果的に安くて済む可能性もあるかなと思い始めました。
UNCOMMONの試作ケーブルはP1によく合いましたが、割と万能に使うことができるという印象でした。Cayin i5とOPUS #3どちらで聴いても違和感がなかったのもポイントが高いです。
製品化の際に2Pin版も出てくるようならVE5でも聴いた上で、最終的に判断をしたいと思います。
それとポタフェス後にTwitterのフォロワーさんと飲んだのですが、その場で聴かせてもらった自作ケーブルの印象が良かったです。
選択肢が増えて嬉しいかぎりですが、うまく最適な組合せになるよう購入したいと思います。
コネクタが統一されていればこんなに苦労することはないんですけどね(笑)
今回は以上です。
ポタフェス2017のレポートその1は以下の記事を参考にしてくださいませ。
コメント