気ままに試聴 ヘッドフォンDAC/AMP Grace Design m9XX headphone amp/DAC

一気に涼しくなってきて快適な日々を送ってるamahikasです。
涼しくなったのを良いことにヘッドホンを使い始めました。最初は小さめのMM400 で慣らしていって、メインのDT 1770 PRO も使うようになりました。
今回はいつものTwitterのフォロワーさん、Beepさんからお借りしているヘッドホン用DAC/AMPの感想を書いていきます。

Grace Design m9XX

Grace Designというのは初めて聞くメーカー名です。米国合衆国のコロンビア州に1990年代の初頭に設立されたオーディオメーカーです。業務用製品を多く扱っているメーカーで、楽器やマイク用のプリアンプを中心に設計、販売しています。

この記事で紹介をするm9XXはMassdrop用のモデルで、元々は同社のm900というDAC/Ampが元となっています。
m900のスペックですが、DACにはAKM 4490を採用しています。
最大384kHz/32bitのPCM、または11.2MHzのDSDに対応します。
デジタル入力はUSB、S/PDIF、Toslinkの3系統があります。
面白いのは出力側で、2系統のヘッドホン出力(6.3mm)が装備されています。さらにRCAライン出力も装備していますのでDACとして使用することも可能です。
USB(micro B)は2系統用意されていて、電源用とデータ転送が分かれています。ただし、データ転送用だけでもLow Powerモードで動作をします。

英語ですが、公式サイトは以下を参考にしてください。

国内ではUmbrella Companyが取り扱っています。

国内だと64,000円(税別)ですね。

試聴環境

試聴環境

試聴環境は以下の通りです。

・MacBook Pro→m9XX→DT 1990 PRO

自宅で私がよく使用しているお馴染みの組合せですね。
MacBook Proの再生アプリもお馴染みのAudirvana Plus 3です。バージョンは現時点で最新の3.1.2にしてあります。
ヘッドホン側は1990だけでなく、1770やELEARも使ってみようと思います。

音源はいつも通り、主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)です。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。

amahikasです。 昨年のうちに更新しておきたかったのですが、インフルエンザにかかってしまって更新ができませんでした。 今回は私...

それでは試聴結果にいきたいと思います。

m9XXの試聴結果

Rio Rush / Fourplay

最初に音が出て驚いたのがDT 1990 PROがしっかりと低域を鳴らしてることです。
今まで、1990がこれほどしっかりと低域を鳴らすのはContinental Dual MonoCayin i5 DAPくらいでした。

全体的に極めて中庸だなと感じます。特に何も足さず、何も引かずという言葉がよく合う音が出ています。
解像力はそこそこです。最近聴いたBD10+BA10ほどの解像力はありません。
音場も音源に素直で、特に色づけをすることがないという印象です。

1990で聴くと全体的にモニター系の音になっていますが、ウォームさも少しあります。これは1990の特徴がダイレクトに出ているように思います。
ELEARに変えると中域と低域の厚みが増し、音場も広がります。やはりスピーカーで聴くような音になるので、ELEARについてもあまり色をつけずに素直に鳴らしてるという印象ですね。

Bisso Baba / Bob James

中域が薄くなると迫力に欠けるこの曲ですが、1990で聴いても物足りなさを感じません。
低域の量感はそれほどありませんが、下までしっかりと伸びていますし、1990独特のキレと抜けが気持ちいいです。
1990でこれだけの中域と低域が出るのは珍しいですね。

高域が非常に聴きやすいのも好感です。1990でここまで心地の良い高域はあまり経験していないので、少し驚くくらいです。

全体的にアタック音が気持ち良く聴くことができます。強すぎず、弱すぎずでちょうど良いバランスだなと感じます。

At The End Of The Day / Les Miserables

冒頭のパーカッションと歓声の高域はものすごくよく伸びるというわけではありませんが、この曲でもバランス良く聴かせてくれました。刺さる一歩手前でうまくまとまってるように思います。
細かさと滑らかさも極端にすごいとは感じないのですが、やはり良い具合にまとまっています。

オーケストラの迫力はContinental Dual Monoのほうが出ていたように思います。ただ、m9XX は迫力不足ではなく、音源通りなのかなと思わせる程度の量感になっています。実際、弦楽器が出す低い音も出してます。

ELEARでこの曲を聴くとさすがに中域と低域の量感が増します。
音場も広がってグッと聴きやすくなります。
この辺はモニター系の音とリスニング系の音で違いが出ます。

Flesh and The Power It Holds / Death

1990で聴くとなかなかこの曲の迫力を出すのが難しいんですが、m9XXはしっかりと鳴らしてくれます。
激しい部分では中域と低域の量感が十分ですし、スピード感もあります。実はこのスピード感が一番心地良いかもしれません。
アタック音が全体的に鋭いのも1990との組合せで良いところだと思います。重たいというよりも鋭いです。
ギターソロではヒステリックなギターの音色がうまく表現されています。ひとつひとつのがものすごく細かくて滑らかというわけではないのですが、全体的に高いレベルで音源に素直に聞かせてくれるという印象です。

ELEARは他の曲と同じ感想なんですが、この曲ではギターリフのディストーションがいいと感じました。1990だとやや澄んだ音になる傾向がありますが、ELEARはディストーションや歪みの表現もうまいです。

Master of Puppets / Metallica

この曲も問題ないですね。高域のほうが目立つ傾向にありますが、中域に適度な厚みが出るのでギリギリ許容範囲かなと思います。中域と低域にもう少し量感があったほうが良いのは確かですが、物足りなさは感じません。
シンバルの残響音なんかもきれいに残りますね。誇張した残り方ではなく自然な残り方と感じます。

Days of Wonder (Original Mix) / M6

Continental Dual Monoと1990でこの曲を聴いたときは低音の迫力に魅了されました。真下にズドンと落ちてからフワッと360度に広がるのが心地良かったんですが、m9XXと1990だと真下にズドンと落ちた後に音がスッと消えます。
ここは好みの問題だと思いますが、m9XXと1990のキレもなかなか良いなと感じました。
高域がよく出るのも個人的には好印象です。キレがあって少し乾いた音もいいですね。

Crush / Kelly Sweet

女性ボーカルも聴いてみましょう。
キレがあって適度に包み込むようなベース、生々しい女性ボーカル、繊細なアコギと問題ないですね。
音の抜けが良くて開放的な音になるのも好印象です。ELEARは元々スピーカーで聴くのと近い体験をさせてくれますが、この曲では1990でもスピーカーで聴いてるような音に近いと感じます。

Rangers / A Fine Frenzy

女性ボーカルをもう1曲聴いてみました。
この曲も良かったです。
下でうねるベースと上で軽快に鳴るシンバルが両方とも良い感じに鳴っています。高域は元々1990が得意とするところですが、低域も適度な厚みが出ます。最近聴いたBD10+BA10に比べると中域と低域に量感が出ているのがハッキリとわかります。

次ページに続きます。