外観とデザイン
外観とデザインについてもこれまでと同じ評価です。
修理には出しましたが、剛性の面でも高く評価しています。
私は1770をほとんど屋外で使用していますが、目立った傷や不具合はありませんでした。
ハウジングの部分だけはすり傷がつきますが、特に気になるというほどではありません。
1770は「スタジオでプロが使う道具」として作られているので、すり傷はあまり目立たないように作られていると感じます。また、いちいちすり傷を気にして使わなくてもいいようなデザインと素材を選んでいると感じます。
大事には使っていますが、屋外で使うことが多いのでどうしてもすり傷はついてしまいます。しかし、オーディオ機器は音楽を聴くための道具ととらえていますので、すり傷が目立たない1770は自分の使い方に合ってると感じます。
イヤーパッド
1770にはベロアパッドと合皮パッドの2種類が付属しますが、相変わらず合皮パッドを使用しています。
理由は至って簡単で合皮パッドのほうが遮音性に優れていて、音漏れも少ないからです。
また低音域が逃げないため、量感のある低音域を楽しむことができます。
逆に開放的な音を楽しみたいときはベロアパッドのほうが適していますが、開放型のDT 1990 PROを購入したので、1770のベロアパッドを使うことはなくなりました。
遮音性、音漏れ、装着感
購入三ヶ月後から新たに気がついたのですが、1770は装着感が良いだけでなくスイートスポットが広いと感じます。
ヘッドホンによっては耳とイヤーパッドの位置が少しずれると音も変わるということがあるんですが、1770はそう言ったことがありません。
カパッと装着をすれば最良の状態で視聴をすることができますし、少しくらい耳からズレても音が変わるということがありません。
外で使う私にとっては非常に助かります。
一年以上使っても装着感があまり変わらないのも好感です。
装着感を決める各パーツの作りが良いのでしょうね。購入したときよりも側圧は少し緩めになりましたが、ゆるゆるになることはないです。
前述しましたが、こういった点から1770は使えば使い込むほどコンシューマー向けの高級機ではなく、プロがスタジオで使う道具として作られているんだなと実感しています。
携帯性
携帯性はお世辞にもいいとは言えません。そもそも携帯して使うように作られてませんからね。(笑)
ただ、これまでいろんな製品を使ってきた経験からするとこのレベルの音を外で聴くことができるのはとても幸せです。私としては多少無理をしてでも携帯したくなります。
音量
DT 1770 PROを鳴らすにはそれなりにパワーが必要です。
B&W P7をメインで使っていた頃はパワーで悩むことはなかったんですが、1770を使うようになってからiPhoneで鳴らすのは厳しいと感じるようになりました。
1770購入当初はiPhone 6s PlusとUSB DAC兼ポータブルアンプのVANTAM Redを使っていました。
iPhone 6s Plusでは音量を90から100にしてなんとか聴くことはできるものの全体的に音が薄いという印象を受けていました。
VANTAM Redではおおむね問題はなかったんですが、音の線が細くなるのが気になりました。
繊細な曲であれば満足なんですけどね。ロックやメタル系の音楽にはいまひとつ合いませんでした。
1770の本領をフルに発揮するために2016年はUSB DAC兼ポータブルアンプとデジタルオーディオプレーヤー(DAP)を探し始めました。
結果的にUSB DAC兼ポータブルアンプはHERUS+とnano iDSDを、DAPはCayin i5 DAPを購入しました。
私自身は1770を屋外でポータブルオーディオ用とで使用していますが、やはりスタジオや自宅でそれなりにパワーのある環境で使うのが一般的だと思います。
1770の使い方と組み合わせ
屋外で1770を快適に聴くことができるのはCayin i5 DAPとiPhone 7 Plus−HERUS+の組み合わせです。どちらの環境も満足な音を鳴らしてくれますが、Cayin i5 DAPのほうが気に入っています。
Cayin i5 DAPの組み合わせは嵩張らないのも魅力ですが、音についても芯がしっかりとしている点や音源をさほど脚色せずに聴かせてくれる点が気に入っています。
迫力のある音源も繊細な音源も音源の通りに鳴らしてくれるという印象です。
自宅で聴く場合は、MacBook Pro、Audirvana Plus、Cayin i5 DAPかnano iDSDと組み合わせて聴くことが多いです。
nano iDSDはHERUS+に比べると携帯性に難がありますので外に持ち出すことはほとんどなくなりましたが、自宅ではしっかりと活躍しています。
自宅と言えば最近は1770の開放型の1990も購入しました。
そのおかげで自宅で1770を使うことは少なくなったんですが、1770と1990は似ているようで微妙に違う音を出すので使い分けが楽しくもあります。
低音をしっかりと聴きたい場合は、やはり1770のほうが向いてます。1990は「音源に素直で脚色しない」「高解像力」「少しリスニング寄りで聴き疲れしない」ところは1770と似ていますが、開放感が1770よりもかなり増すのでより自然で生々しい音を聴くことができます。
ただし、音って生々しければ良いかというとそうでもなく、長時間のリスニングには1770のほうが適してると感じることもあります。
最近試聴をした製品で言うとFOCALのELEARが1770と1990のいいとこ取りといった感じの音になっていてかなり欲しくなっています。
16万円前後とかなり高額なので容易に買うことは出来ないのですが、将来的に安くなったりしたら欲しいなと思っています。
まとめ
冒頭に書いたように一年以上使い続けている製品は久しぶりです。
1770は主に屋外で使用していますが、自宅で特定の音源や製品をしっかりと聞き比べるときにも役立ってます。
beyerdynamic社の製品はこれまでもT70PやDT 770 PRO、T51pを他の製品と比べて試聴したことがありますが、どれも購入には至りませんでした。
私の音の好みが変わってきたこともありますが、DT 1770 PROは私がbeyerdynamic社にはまるきっかけとなった製品となりました。
私にとって初めての開放型ヘッドホンとなるDT 1990 PROも買ってしまいましたし、現在はイヤホンのXelento Remoteも欲しいなと思っています。
そんなわけでDT 1770 PROとは引き続き長い付き合いになりそうです。
他の製品も試聴はしているんですが、今のところ1770から買い換えたいという製品には出会っていません。
とは言っても1770と同じレベルの良い製品はたくさんあって、使い方や音源、音の好みによって選ぶ製品は変わるんだろうなと感じています。
これだけ選択肢があるのは良い時代になったなと思います。
今回は以上です。
DT 1770 PROについては以下の記事も参考にしてもらえればと思います。
コメント
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