最近の暑さにうんざりしてるamahikasです。
一昔前ならこの時期は外出時にヘッドホンかイヤホンのどちらを使うかを迷うところでしたが、ここ数年はイヤホンしか選べないですね・・・。
さて、今日はいつもCayinの製品でお世話になっているコペックジャパン様からパワードスピーカーを提供していただきました。個人的に初めて聴くメーカーですが、どのような製品かしっかりと紹介したいと思います。
視聴環境
本題に入る前に恒例の視聴環境紹介です。
A5+はいろんな接続方法が選択できるんですが、今回は以下の接続方法で視聴をしました。
- Cayin i5 DAP → A5+
- OPUS #3 → A5+
- iPhone XS Max → A5+
- iPhone XS Max → ES100 → A5+
- MacBook Pro → m9xx → A5+
Cayin i5 DAPとOPUS #3はDAP(デジタルオーディオプレーヤー)なのでラインアウトでA5+と直接接続することが出来ます。
iPhone XS Maxは例のLightning-3.5mm変換アダプタを付けてラインアウトでA5+と接続しました。iPhoneはもうひとつES100を使った接続も試しました。ES100はポータブルのBluetoothDAC/AMPなので、iPhoneとはBluetoothで接続をし、A5+とはラインアウトで接続をします。ラインアウトといってもES100にはラインアウト端子はないので3.5mmヘッドホン用端子を無理矢理接続してBluetoothレシーバのように使いました。
MacBook ProではAudirvanaで再生をし、USB DACのm9xxを経由してA5+から音を出します。m9xxとA5+はRCAケーブルで接続しています。
視聴に使う音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)です。
たまにHF PlayerでFLACの96kHz/24bitの音源も聴きます。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。
audioengineについて
audioengine社は2005年にアメリカのテキサスで設立されたオーディオメーカーです。主要な製品はパワードスピーカーでブックシェルフタイプのA5+とHD6、デスクトップに最適なA2+とHD3、BluetoothスピーカーのB2をラインナップしている他、Bluetoothレシーバやヘッドホン用のDAC/AMP、デスクトップ用のアンプ、ワイヤレスDACなども設計開発しています。
手軽にいい音を楽しむことを会社の方針とし、ユーザーが音楽を聴きたくなるような製品を設計開発しているとのことです。
詳細は以下の公式サイトを参考にしてください。
audioengine A5+について
今回紹介するA5+はブックシェルフタイプのパワードスピーカーです。
左側のスピーカーにパワーアンプを内蔵していて右側のスピーカーとはスピーカーケーブルを使って接続します。パワードスピーカーとしてはオーソドックスな接続方法だと思います。
出力は最大で150W、5インチのウーファーと3/4インチのツイーターを搭載しています。入力端子は3.5mmステレオミニジャックとRCA、出力はRCAとUSBがあります。USB出力端子からは充電もできます。先ほど視聴環境の紹介でDAP(デジタルオーディオプレーヤー)と接続してると書きましたが、入力には3.5mmステレオミニジャックを使いながらUSB端子からDAPの充電をすることも出来ます。
サイズは左側のスピーカーが27cm(高さ) x 18cm(幅) x 23cm(奥行き)で右側スピーカーは奥行きが20cmとなっています。重量はみだり側が7kg、右側が4.4kgです。
本体カラーは「サテン・ブラックペイント」、「ハイグロス・ホワイトペイント」、「ソリッド・バンブー」の三色です。
同梱される付属品は「リモコン」、「スピーカーケーブル(3.75m)」、「電源ケーブル」、「ミニジャックオーディオケーブル(2m)、「RCA – RCAケーブル(2m)」、「マイクロファイバー製スピーカー用バッグ」、「マイクロファイバー製ケーブル用バッグ」です。一通り、必要なものは揃ってるので、箱から出してすぐに使うことができました。
価格は6万円弱です。
デザイン
写真でA5+を見ていきましょう。
カラーは三色ありますが、これはホワイトです。
いい感じのバッグも付属しますが、それなりに大きくて重たいので持ち歩くことはほとんどないと思います。
デザインは標準的なブックシェルフスピーカーと同程度です。質感は価格なりってところですね。設置さえしてしまえば触ったりするものではないので十分と思います。
同梱される付属品は前述の通りです。ワイヤレスに対応してないのでリモコンは地味に便利です。
これが左側のスピーカーの裏側です。端子や電源ボタンが配置されています。
アンプが内蔵されているので右側に比べると奥行きがあって重さもあります。
こちらは右側です。左側のスピーカーとはスピーカーケーブルで接続します。
非常にシンプルになってます。
audioengine A5+の音
箱から出した直後は低域がボワついていてややこもりのある音でした。
とりあえず、メインで使ってるスピーカーのB&W CDM1NTに使ってるインシュレーターをはかせてミニジャックオーディオケーブルを標準のものからSAECのミニケーブルに換えてみました。この状態で10時間ほど鳴らしっぱなしにしたら低域のボワつきとこもりがだいぶなくなりました。
念のため、50時間ほどエイジングを続けました。
音の感想
設置場所が少ないので完璧なセッティングとは言いがたいのですが、とりあえず我が家で使っているB&WのCDM1NT、DALIのMENUETと同程度のセッティングで視聴をしました。
A5+は私の予想を裏切ってスタジオモニターのような音を出します。誇張や味つけが少なく、フラットで少し寒色系の音です。私が使っている再生機器の特徴を素直に鳴らしてるといった感じです。
全体的にフラットなバランスですが、iPhoneと接続をすると少し中域と低域に量感が出ます。高域は寒色系でカラッと乾いた音が得意です。これといった特徴がないのが特徴かなと思います。素直で真面目に上流の音を鳴らすという印象を受けます。
ひとつ難を言うと音源によっては若干高域が粗くなる傾向にあります。
中域はもっとも魅力を感じている点で、強く主張をすることはなくなんでも素直に鳴らすという印象です。量感もそれなりあるのでメタルやロックといったジャンルにも合います。解像力は価格帯を考えると普通です。特別高いというわけではありませんが、音が団子のように聞こえたり、こもって聞こえることもありません。
低域は量感が多めのタイプですが、くどいというほどではありません。セッティングによっても変わってくると思いますが、デスクトップで聴く分には十分な量だと思います。デスクトップ型のスピーカーだと低域が少し物足りないと感じることが多いのですがA5+ではそういったことはないでしょう。解像力はそれほど高いタイプではなく、キレもそこそこです。ウォーム過ぎずウェット過ぎず、かといってカラッとしすぎることもないのでバランスはいいです。
私が所有しているMENUETと比べると高域が量と質の面でもうひとつと感じます。また、全体的に滑らかさがもうひとつです。しかし、中域と低域の音質は好みで、ややウォームでウェットな味つけのMENUETと比べると全体的にカラッとした音を聴かせてくれるのが好きです。価格を考えるとA5+は健闘してると思います。
スピーカーとの距離
ブックシェルフタイプではありますが、個人的にはデスクトップ用として使うのが気に入っています。B&WのCDM1NTはリビングで、MENUETは寝室で使っているということもありますが、A5+はMacBook Proの両脇に置いて音を鳴らすのに最適です。メインで使っているDAP(デジタルオーディオプレーヤー)のCayin i5とOPUS #3を充電しながらつなぐこともできるので気軽に使えるのも良いです。CDM1NTで聴くとなるとどうしても力が入りますし、アンプに火を入れるのに手間がかかりますのでね。
audioengine A5+の使い勝手
普通のパワードスピーカーなので驚くような機能はありませんが、思っていたよりもいろんな接続方法が可能でした。
A5+の良い点
- いろんな接続方法が可能
- 音量が取りやすい
- リモコンが付属する
- USB端子からスマートフォンなどが充電可能
- 設置が簡単
接続方法についてはDAP(デジタルオーディオプレーヤー)と接続しても良いですし、MacBook ProやiPhoneとも接続できます。ワイヤレスヘッドホンアンプのES100を使ってワイヤレス化をすることもできました。MacBook ProとA5+の間にしっかりとしたDACを挟むこともできますし、組合せによっては私の環境よりもいい音が出ると思います。
リモコンは音量調節をするのに便利です。本体でも音量調節はできますが、私は手に届く範囲に置いてないのでリモコンを便利に使ってます。
A5+のいまひとつな点
- ワイヤレス機能がない
やっぱりワイヤレス機能があったらいいなと思いました。これくらいの音で手軽に使えるスピーカーをワイヤレスで使えるとかなり便利です。メーカー側もすでにわかっているようで、A5+ Wirelessという製品が販売されています。こちらはDACにAK4396を搭載していてaptX HDに対応しています。
まとめ
それほど広くない住宅に住んでいるので、スピーカーはいつも置き場所に悩みます。オーディオ専用部屋でもあれば良いのですが、夢のまた夢です。(笑)
さてAudioengine A5+の感想ですが、思っていたよりもモニター寄りの音で気に入りました。適度にウォームで滑らかな音も出すので、長時間聴いていて疲れないのも良いです。
音でもうひとつと感じるのは高域と奥行きです。それぞれにもう少し出るとさらにいいと思います。ただ、価格を考えると十分と思います。
DALIのMENUETを購入したときにいろんなスピーカーを聴きました。デスクトップ型のスピーカーというとDALIのZENSOR1あたりが人気ですが、ZENSOR1とDENONのプリメインアンプPMA-30やPMA-50と組み合わせるよりもいいと感じました。前述の通り、量感がしっかりと出ている中域が要因ですね。どんなジャンルを聴いても違和感はありません。
価格は50,000円から57,000円です。スピーカー単体で考えるとDALI OBERON3やJBL 4312M IIと同価格帯になってしまい、性能やブランドの点で見劣りします。しかしOBERON3と4312M IIをそれなりの音で鳴らそうと考えると3〜5万円クラスのアンプが必要になるので、アンプを含めた価格と考えるとコスパはいいです。
機能についてはワイヤレス機能があったほうがいいと書きました。A5+ Wirelessはまだ国内で発売されていませんが、サイズが小さめのA2+ WirelessとHD3というモデルもあるのでチェックしてみるといいでしょう。
スピーカーというと敷居が高いと思いがちですが、A5+あたりからスピーカーを体験するのも悪くないと感じました。私が寝室で使ってるJBL CHARGEといったBluetoothスピーカーはもっとお手軽で使い勝手も良いのですが、A5+のような本格的な音は出ません。
今回audioengine社は初めて知るメーカーだったので、公式サイトで色々と調べてみたんですが、D2 WIRELESS DACという製品に興味が湧きました。DACにはPCM1792Aを採用していて、USBとOptical (SPDIF)の入力端子、RCA StereoとOptical (SPDIF)の出力端子があります。送信側と受信側のセットになっている製品なので無線は独自規格のようです。iPhoneからAirplayで音楽を飛ばすというような使い方はできないみたいですが、送信側の機器と有線で接続してしまえば受信側に音楽を飛ばすことができるそうです。
今回は以上です。
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