amahikasです。
しばらく忙しくしていたのでスピーカーの試聴が止まっていました。
そろそろ決着をつけるべく、本命のDALI MENUETとOPTICON 1を聞き比べてきました。
前回の記事ではDYNAUDIOのEmit M10とTANNOYのRevolution XT Miniも候補として残したんですが、同じ条件で試聴ができるお店がなさそうなので今回はこの2製品に絞ろうかなと考えています。
スピーカーの場合、なかなか同じ条件で試聴ができないので難しいですね。
今回DALIを選ぼうと思ったのは最初に聴いたOPTICON 1の印象が非常に良かったのと、解像力がそこそこでリスニングにも適している点です。最近の私の好みの傾向です。
少し気になっているのはDYNAUDIOのEmit M10です。
Emit M10はMENUETやOPTICON 1よりもすっきりとしていてフラットに近い音という印象を持っています。DALIの2製品がリスニング用途としての傾向が強いという印象ですが、EMIT M10は高解像力でモニター的な用途のほうが強いという印象です。
しかし、決定的な違いとしてサイズがあります。
DALIの2製品はどれも小さいので私の住宅にはちょうど合います。EMIT M10はもうひとまわり大きいのが難です。
こんなわけでDALIの2製品に絞りましたが、今回の試聴結果によってはもう一度EMIT M10を聴くことになる可能性もあります。
試聴環境
今回も店頭試聴です。
iPhone 7 PlusをDENONのDRA-100とBluetoothで接続しました。
試聴にはいつもの試聴曲を使っております。
DALI MENUETの試聴結果
まずはMENUETから聴きました。
Thunderstruck / AC/DC
高域が少し物足りないです。
中域と低域はやや乾いた音という印象です。
音量を上げれば問題ないんですが、全体的に迫力がいまひとつと感じました。
Bisso Baba / Bob James
低音の響き方が秀逸です。
この曲だと高域はちょうどいい具合に感じます。シンバル、アコギ、ピアノとどの楽器も気持ちよく聴くことができます。
特にいいのはピアノですかね。響き方も生々しいです。
気になったのはボーカルです。普段ヘッドホンで聴いてるよりも少し前に出てきますね。
Astonishing / Dream Theater
オーケストラを試してみましたが、期待以上に良い感じに鳴らしてくれますね。この手のジャンルは得意なんだろうなと思います。
この曲でも音の響き方がとてもいいと感じました。反面、迫力は今ひとつ感じられません。
解像力も高く、ひとつひとつの音はよく聴きとることができるんですが、優等生的な音と感じます。
それとこの曲でもボーカルが前に出てきすぎると感じました。
ボーカリストの声は生々しくていいのですが、少し目立ちすぎです。
Master of Puppets / Metallica
ツインギターのリフが重なる部分が良いですね。倍音効果もあって低音がしっかりと響きます。ベースが絡むとなおいいです。
ただ、それでも迫力は少し不足していると感じました。ひとつひとつの音はきれい難ですけどね。
A Kind Of Magic / Queen
冒頭のパーカッションが非常に気持ちいいです。
定位も良くて、空間をぐるぐる回るような表現もうまいですね。
ベース音はある程度沈み込んでいて量も必要十分と感じます。解像力も高く、細かい音を聴きとることができます。
残念だったのはこの曲もボーカルは前に出すぎると感じました。フレディーの声が生っぽくていいんですけどね。
後から入ってくるブライアンのギターはクリアに聞こえて好感でした。
Flesh and The Power It Holds / Death
店頭試聴だとこの手の曲は遠慮してしまうんですが、ここまで来るとなりふり構っていられません。大音量で鳴らしてみました。(笑)
想像以上に冒頭のギターがきれいで好印象。歪みもよく再現されてますね。
キレキレの音ではありませんが、解像力はそこそこ高いですし迫力も出てます。
スピード感もそこそこ表現されていますね。
この曲では迫力がしっかりと出てきたように感じました。スピーカーかアンプの暖気運転が済んだのかもしれませんね。
しかし相変わらずボーカルが前に出てくるのが気になります。
特にこの曲は楽器の音にボーカルが埋もれるくらいなのでやや違和感がありますね。
OPTICON 1の試聴結果
続いてOPTICON 1の試聴結果です。
Thunderstruck / AC/DC
MENUETに比べると高域の量が少し増えました。中域の中でも高い帯域(Mid-High)も増えますね。
全体的に解像力は落ちると感じました。音の分離がいまひとつという印象。
Bisso Baba / Bob James
この曲も高域が目立ちます。ベース音が印象的な曲ですが、シンバル類とピアノもいい曲なので「こうあって欲しい」という聞こえ方です。
中域は少し控えめに感じますが、全体的なバランスを考えるとMENUETよりもフラットな傾向にありますね。
この曲ではOPTICON 1が雰囲気を作るのがうまいと感じました。雄大なベースとキレのあるシンバルと情熱的なピアノをうまく表現できてると思います。
ボーカルについては必要以上に前に出てこないと感じました。これくらいが私の好みですね。
解像力を度外視すればこの曲はOPTICON 1のほうが好きです。
Astonishing / Dream Theater
この曲は一聴してMENUETのほうがいいと感じました。
音量を上げればそこそこ聴けるんですが、メヌエットは小音量でもいい音を聴かせてくれました。
それとOPTICON 1はややエコーがかかったような音になりますね。
曲によっては雰囲気作りがうまいのですが、味つけもそれなりにしていると感じます。
ちなみにこの曲でもボーカルは必要以上に前に出てきませんでした。
Master of Puppets / Metallica
AC/DCと同様にこの曲もいまひとつでした。
迫力がなかったので音量を上げたら少し音が粗くなりました。
メタルとの相性はあまり良くないですね。
A Kind Of Magic / Queen
最後にクイーンを聴いてみました。
ボーカルは必要以上に前にでてこないのはこれまでの曲と同じです。ボーカルに関してはOPTICON 1が好みですね。
ベース音ですがMENUETで感動した粒の細かさは感じられませんでした。
冒頭のパーカッションも少し鳴り方が安っぽく感じますね。
まとめ
なかなか悩ましい結果となりました。
バランスとしてはフラットに近いOPTICON 1のほうが好みです。MENUETはちょっとボーカルが目立ちすぎます。はまる曲にははまるんですが、違和感のある曲もありました。
OPTICON 1のほうが高域が聴きとりやすいのも違いのひとつと感じました。
解像力はMENUETの圧勝と感じました。すべての帯域でMENUETのほうが細部は聴きとりやすかったです。
特に驚いたのは低音です。
ここまでひとつひとつの音を聴きとることができたのは初めてかなと思います。
かといって量も沈み込みも不足しているとは感じませんでした。素晴らしいですね。
もちろん、サブウーファーのある現在の自宅ぷちホームシアター環境のほうが低音は豊富なんですが、音楽を聴くには十分と感じました。
音場の広さについてはわずかにOPTICON 1のほうが広いと感じました。
特に奥行きや立体感はOPTICON 1のほうがうまいです。
ただし、OPTICON 1は少し味つけが濃いと感じることもありました。いわゆる原音差異についてはMENUETのほうが近いのかなという印象です。
比較試聴をしていて気になったのは小音量で聴いたときの音です。
これはMENUETのほうが優れていると感じました。
私はマンション住まいなので夜はそれほど大きな音を出すことができません。
MENUETのほうが合うのかなと感じました。
もうひとつ、古い音源を聴いたときにOPTICON 1は音がやや粗くなるのが気になりました。
サイズと価格を考えれば十分なんですが、MENUETと比べるとどうかなという感じですね。
ボーカルが前に出てくる点を除けばMENUETが私の好みに合います。
気になる点ではありますが、その他の点は問題ないので今回はMENUETを選択しようかなと思います。
繰り返しになりますが、DYNAUDIOのEmit M10は今でも気になります。
ただ、試聴環境がないことには比べようがないので仕方がないとあきらめます。
それとスピーカーはヘッドホンやイヤホンに比べて条件を合わせるのが難しいですね。部屋の広さや周囲の環境が変われば音も変わると思いますので、選ぶのが本当に難しいなと感じました。
いつまでも悩んでいても結論は出ないと思ったので、今回はここで結論を出すことにしました。
今回は以上です。
次にアンプ選びですね。ここも相当難しいです・・・
以下の記事も参考にしてくださいませ。
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