ポタフェス2018 レポート3 サーモス VECLOS HPT-700とHPS-500 密閉型ヘッドホン

イベント

amahikasです。
ポタフェス2018のレポートその3です。

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試聴環境

本題に入る前に今回のイベントの試聴環境を紹介しておきます。
悲しいことにメインで使っているふたつのDAP(Cayin i5OPUS #3)が故障をしているため、ヘッドホンやイヤホンの試聴は諦めていました。ありがたいことに友人がCayin i5を貸してくれたので、今回のイベントはCayin i5で試聴することができました。

ということで、今回の試聴にはCayin i5をDAP(デジタルオーディオプレーヤー)として使用しました。ヘッドホンはメインで使っているbeyerdynamicのDT 1770 PROです。
暑くなってきてからDT 1770 PROは使ってないんですが、涼しい電車の中で久しぶりに聴きました。やはりいいですね。(笑)

Cayin i5はLOW GAINでイコライザーやエフェクト類はすべて無効にしてあります。DT 1770 PROにはORBのClear forceといういつもの私の環境で試聴をしました。

音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)です。
たまにHF PlayerでFLACの96kHz/24bitの音源も聴きます。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。

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HPT-700

魔法びんで有名なサーモス社が真空技術を応用して開発したヘッドホンを聴いてきました。前からニアフィールドの小型スピーカーを展示していたのを聴いていてなかなか良いなと思っていたところにヘッドホンが登場したので聴いてきました。
ちなみにVECLOSというブランド名はVacum EnCLOSureからとったそうです。

音の感想

Cayin i5を直接つないで試聴しました。音量は63前後です。

Rio Rush / Fourplay

一聴して飾り気のない音だなと感じました。中域と低域は落ち着いた鳴り方をしていて、ソリッド且つタイト。遊びがまったくないですね。
高域は少し人工的で固いと感じました。
解像力はそこそこです。楽器の分離は良いのですが、それほど細かく聞き分けられるというほどではありません。それと各楽器のアタック音が心地良いです。固すぎず柔らかすぎずですね。特にピアノのアタック音が印象的でした。

Bisso Baba / Bob James

低域は下まであまり沈み込まないですね。もう少し深い低音を聴かせて欲しいところ。傾向としてはこの曲も包み込むというよりタイトな低音と感じました。それとピアノとアコギのアタック音も良いですね。
高域については前の曲ほど人工的には感じませんでした。

At The End Of The Day / Les Miserables

この曲では全体的にクリアだったのが印象的でした。オーケストラの厚みも表現できてますし、各楽器も分離されています。非常に真面目に音を出してると感じますね。

Flesh and The Power It Holds / Death

迫力と疾走感は表現できてるんですが、楽器の分離が悪くなってしまいました。ひとつの塊になって音が聞こえてきます。情報量が多い子の手のジャンルは苦手と感じました。

HPT-700のデザイン

HPT-700とHPS-500

デザイン的には特に奇をてらったところがなく、オーソドックスな作りとなっています。本体は軽いのですが質感は良くて安っぽい作りにはなっていません。

HPS-500

次にHPS-500です。こちらはステンレスモデルです。

音の感想

Flesh and The Power It Holds / Death

全体的に少しウォームな音になりました。基本的な傾向はHPT-700と一緒ですが、こちらのほうが聴きやすい音になっています。
この曲に関しては苦手なのも似てますね。音の分離がいまひとつと感じました。

Rio Rush / Fourplay

シンバル音が少し粗いです。それとアタック音がHPT-700よりも柔らかくなっています。大きな違いではないのであくまでも好みの範囲だと思いますが、個人的にはHPT-700のキレのあるアタック音のほうが好みです。

At The End Of The Day / Les Miserables

この曲の冒頭のパーカッションと歓声はきらびやかに聞こえて良いなと思ったんですが、途中のクラッシュシンバルの音がつぶれてしまいました。オーケストラの表現は良かっただけに少し残念ですね。

HPS-500のデザイン

HPS-500の端子部分

ケーブルは両出しでどのようなプラグでも挿すことができるかと思います。音のほうも大事ですが、使い勝手の点でクセがないのは好感です。

まとめ

HPT-700とHPS-500のふたつを聴きましたが、この2製品は上下関係にはなく、単純に材質が違うだけだそうです。ヘッドホンを開発する過程でステンレスとチタンを試した結果、どちらも良い音だったので2製品を出すことになったとメーカーの方から伺いました。

個人的にはHPT-700のほうが好みでした。ハード的な作りも真面目と感じましたが、音作りも真面目ですね。飾りっ気もなければ変な脚色もないですし、奇をてらった部分もないです。DT 1770 PROをメインに使うようになってからこの手の音には弱いです。
もうひとつの魅力は応答速度とアタック音の良さだと感じました。
高域や情報量が多くなったときのの鳴り方など、細かい点でいくつか気になりましたが、全体的に好印象でした。
軽いわりに質感が良いのと、装着感が良かったのも感心しました。普段は1770という重たくて大きいヘッドホンを携帯していますが、これくらいのサイズと重さが理想的だよなぁと思いながら聴いてました。遮音性と音漏れ性能も高かったので携帯するには良い製品だと思います。
価格はHPS-500が3.5万円でHPT-700が4.5万円を予定しているとのことでした。

今回は以上です。
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