amahikasです。
Twitterのフォロワーさんからお借りした機器を聴いてみるシリーズその3です。
今回は64 AudioとMassdropが共同で発売をしたインイヤーモニター(IEM)のU4 SEです。
Massdropは共同購入をすることにより安価に良い製品を提供することで有名なサイトです。
私は利用したことがないのですが持ち主様は頻繁に利用をしているようです。
64 Audioの製品は過去にいくつか試聴をしたことがあります。
1964 Earsの頃のカスタムIEM、V8とQi、64 AudioのADEL A4とA5です。
いずれも好印象でしたが、購入には至っていません。
昔は比較的安価で良い音の製品を提供するメーカーという印象だったんですが、最近はお高めなのでなかなか手が出ないというのが正直なところです。(笑)
試聴環境
今回のU4 SEですが、写真にあるとおりケーブルがEffect Audio社ARES II+の2.5mmバランスケーブルに変更しています。また、イヤーピースはSpinfitのMサイズをつけてあります。
ケーブルは持ち主様の所有物ですが、イヤーピースは私の耳に合うサイズを取り付けました。Spinfitは最近、Westone 4Rにずっとつけていて一番のお気に入りです。
試聴にはOPUS #3をメインで使いました。Cayin i5だと高域が粗くなる可能性が高いのが理由です。
OPUS #3は購入したばかりで慣れていない環境ですが、Cayin i5で試聴をするよりも良い結果が出るだろうと思っています。
音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)です。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。
なお、この日はOPUS #3とDT 1770 PROで聴いていました。少々ハードルは高いと思います。
それでは試聴結果にいきたいと思います。
試聴結果
Bisso Baba / Bob James
低音の沈み込みが深くて良いです。前にA4を聴いたときはキレが強いタイプに感じたんですが、ARES II+のおかげですかね。柔らかくて深い低音が出ています。
高音域については粗くなることがなく滑らかな聴感です。開放的且つ上までよく伸びるという印象はありませんが、心地の良い耳障りです。
全体的にはややウォームでリスニング寄りという印象です。
特に中域から低域にウォームさを感じます。
Flesh and The Power It Holds / Death
出だしのギターですが、もう少しヒステリックな感じに鳴って欲しいところです。
高域はきらびやかでシャープというよりも自然で柔らかいという感じですね。
曲の持つ迫力は出ています。スピード感があるというよりもどっしりと聴かせるタイプですね。
この曲に関してはもう少しキレとシャープさが欲しいところです。
Rio Rush / Fourplay
非常によく合います。
地を這うようなベース音が気持ちいいです。シンバルとピアノ音も合格点ですね。
この曲でも中低音寄りだなと感じました。ウォームではありますが、キレも適度にありますね。
At The End Of The Day / Les Miserables
冒頭のパーカッションと歓声はちゃんと表現できてます。
これまでよりも高域はシャープになってますね。オーケストラ部分では低い弦の音がいい響き方をします。沈み込みも十分です。私がメインで使っているカスタムIEMのVE5並に出てますね。
各楽器の分離もよく、この手のジャンルには合うと感じます。
Master of Puppets / Metallica
悪くはないんですが、先ほど聴いたDeathと同じようにメタル系の音楽には合わないかなと感じます。
高域は粗くはならないものの少し軽い音に聞こえます。
Crush / Kelly Sweet
ゆったりとした女性ボーカルものも聴いてみましょう。
まず、ボーカルが前に出てきますね。そして艶やかというよりも少し乾いた声になっています。
ベースとアコギは良い感じに鳴っています。特にベースが良いですね。
ひとつひとつの音の粒が立ってますし、包み込むような表現もうまいです。
Days of Wonder (Original Mix) / M6
持ち主様の推奨曲ですが、やはりよく合いますね。(笑)
音の響き方と余韻の残り方が良いので音場が広く感じます。個人的にはもう少し高域の解像力が高いほうが好きですが、中低音は質も量も良いです。
Cayin i5で試聴
ここからはCayin i5 DAPで試聴をしました。
i5には2.5mmのバランス端子がありませんので、Fidueの2.5mmから3.5mmの変換アダプタを使用しました。
At The End Of The Day / Les Miserables
i5で聴くと結構印象が変わりますね。
i5だとスピード感がありますが、音場が狭くなり平面的に聞こえます。
そして全体的にフラットなバランスになります。
Master of Puppets / Metallica
この曲もスピード感が出ます。
高域はこちらのほうが好きですが、音場はやはり狭いです。
特に奥行きがなくなり平面的な音になります。
Rio Rush / Fourplay
どちらも甲乙つけがたいんですが、i5はやはりパワーが強いと感じます。
まとめ
ちょっと意外な結果になりました。
試聴前はもう少しシャープでモニター的な音を想像していたのですが、意外とウォームでした。
OPUS #3とARES II+ケーブルのおかげもあると思います。
バランス化が寄与しているのか音場が広く感じました。特に奥行きがありますね。
全体的にはウォームで聴きやすい音でした。個人的にはもう少し高域の量が欲しいところですが、低音の響き方が魅力的でした。
私が所有しているWestone 4Rにも似ていると感じましたが、低音の沈み込みはU4 SEのほうが上ですね。また、ボーカルを始めとした中域が前に出てくる分、奥行き感もU4 SEのほうがあると感じます。
VE5との比較だとVE5のほうが解像力が増して高域も量が多いです。
装着感が非常に良かったのも個人的には収穫です。あまり私の耳に合うイヤホン(IEM)はないのですが、64 Audioなら全般的に問題はなさそうです。
遮音性はカスタムIEM並みとは言いませんが、耳にしっかりとフィットしたので外の音はほとんど聞こえませんでした。
音漏れは妻に確認をしてもらいましたが、音量をかなり上げても問題なしです。
前にA4とA5を聴いたときの印象と違っていたので驚きました。
試しにiPhone 7 PlusとHERUS+という組み合わせで聴いてみましたが、低域の沈み込みは強くなっているものの、OPUS #3とi5よりも高域はシャープでした。
曲にもよりますが、この組み合わせのほうが好みということもあるように思います。
今回は以上です。
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