じっくりと試聴 Ausounds AU-Stream Hybrid 完全ワイヤレスハイブリッドノイズキャンセリングイヤホン

イヤホン

amahikasです。
AU-Flex ANCに続いて、AusoundsのAU-Stream Hybridをレビューしていきます。

今回はコペックパジャパン様から正直なレビューをすることを前提にAU-Stream Hybridを提供していただきました。

ちなみにBluetoothイヤホンはいくつか試聴をしていますが、完全ワイヤレスタイプは初めてとなりますので、ワクワクしてます。

Ausounds AU-Stream Hybrid

AusoundsはアメリカのオーディオブランドでBeats、JBL、Bose、ゼンハイザーなどの開発経験を有してるようです。公式サイトを見ても詳しいプロフィールが載ってないのですが比較的新しい会社のようです。ちなみにAusoundsは「オーサウンズ」と発音するのが正しいそうです。

AU-Stream Hybridは9mmのチタニウムダイナミックドライバーを搭載したTWS(True Wireless Stereo)タイプのワイヤレスイヤホンです。日本では「完全ワイヤレスイヤホン」などと呼ばれていますね。最近、とにかく人気のあるTWSですが再生機器とイヤホンの間がワイヤレスというだけでなく、イヤホン本体の左右も分離されています。私がTWSを試すのはAU-Stream Hybridが初めてとなります。

AU-Stream Hybridに話を戻すと、色はブラック、グレー、ゴールド、レッドから選ぶことができ、私はレッドを選びました。Bluetoothのバージョンは5.0でSBC、AACに対応しています(LDAC、aptxは非対応)。Bluetoothの接続範囲は32mと広いです。マイクも本体に内蔵されていて、操作は左右のハウジングを触って操作するようになっています。専用のケースが付属しており、このケースに入れて充電をします。ケースはUSB Type-Cに対応していて1.5時間でフル充電をすることが可能です。ANC(アクティブノイズキャンセリング)にも対応しています。バッテリーは8.6時間の音楽再生をすることができ、ANCが有効だと5時間になります。防水はIPX5等級に対応しています。
付属品は充電用ケース、イヤーチップ(S、M、L)、USBケーブルです。価格は税込み23,430円となっています。

詳細については公式サイトを参考にしてください。

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試聴環境

試聴にはiPhone XS Maxを使いました。DAP(デジタルオーディオプレーヤー)のCayinのN6iiとiBassoのDX220とも組み合わせましたが、AU-Stream Hybridを使うならスマートフォンと組み合わせる方が多いと推測し、iPhoneで聴いた感想を書いていきます。
イヤーピースですが、付属品だと音がいまひとつだったので、SednaEarfit XELASTECのSSサイズを使いました。

試聴に使う音源はいつもと同じ曲です。
主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)で、試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。

オーディオの試聴によく使う曲と聴きどころ(2020年1月改訂版)
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試聴結果

Bisso Baba / Bob James

低域と高域ともにしっかりと出ていて好感です。全体的にフラットに近いバランスで音カラッとしています。必要以上にくどくなくていいですね。ピアノの響き方とベースのキレも良いです。

Golden Faders / Fourplay

この曲も良いです。シンバルが繊細且つ滑らかに鳴りますし、ベースの音も生々しいです。奥行きについては少し物足りないところがあります。また各楽器の音色の深さみたいなものは普段使用している有線イヤホンと比べると物足りないものがありますが、スマートフォンと組み合わせて気軽に使うなら十分な音質だと思います。

Master of Puppets / Metallica

やや迫力が不足します。中域の下のほうが少し物足りないですね。ただし全体としては聞いていて違和感のない音です。肉厚で力強いと言うよりも細かくて上品な鳴り方です。

At The End Of The Day / Les Miserables

この曲は良いですね。比較的細かく各楽器が分離されています。低い弦楽器の音もそこそこ下まで聞こえます。中域は必要以上に主張をしないタイプです。音が近い、肉厚というタイプではありません。高域は開放的というところまでは行きませんが、窮屈さは感じません。また、滑らかさはもう少し欲しいところです。

Crush / Kelly Sweet

この曲も良いです。この手のしっとりと落ち着いた曲で、録音状態が良いと違和感なく慣らしてくれますね。ボーカルは前に出すぎず、後ろに引っ込みすぎずでちょうど良い一打と思います。バックに流れるアコギもちょうど良い音量と位置で聞こえています。

Days of Wonder(Original Mix) / M6

低域と中域の下のほうにもう少し量感が欲しいところではありますが、必要以上に低域に量感を求めない方ならば十分ではないかと思います。3分過ぎで重低音が入るパートがあるんですが、そこはさすがに音がつぶれちゃってます。

デザインと外観

写真で見ていきましょう。

まずは箱です。先にレビューをしたAU-Flex ANCの箱と並べましたが、コンパクトで好印象です。

開封

箱を開けると本体と充電用ケースが収納されています。箱の下にイヤーピース、USBケーブル、マニュアル類が収納されています。

箱と本体

箱と本体です。充電用ケース、本体もコンパクトですね。これくらいのサイズなら携帯もしやすいです。

充電用ケース

充電用ケースです。メタリックレッドがなかなか刺激的です。実際に触るとプラスチッキーなんですが、軽いので仕方がない部分もあります。個人的には軽いほうを優先します。

充電用ケース

充電用ケースを開けました。シンプルな構造になっています。

AU-Stream Hybrid本体

AU-Stream Hybrid本体です。本体もメタリックレッドが映えます。ケースと同じく質感は軽めですが、本体も6.5gと軽量です。(ケースは39g)

AU-Stream Hybrid本体

耳と接触する部分はブラックになっています。素材もレッドの部分とは変わっていて肌に触れても違和感はありません。LとRの刻印が大きめなのは老眼の私にはありがたいです。

充電用ケース 端子部

ケースのUSB端子部です。

充電中のケース

充電中だとケースのLEDが点灯します。バッテリーの充電量も四段階でわかるようになっています。ちなみにこのケースにもバッテリーが内蔵されているため、AU-Stream Hybridのバッテリーがなくなってもケースに入れるだけで充電が可能です。メーカー公称値だとケース内に16時間再生できる分のバッテリーを蓄電してるとのことです。

ケースに収納

AU-Stream Hybridをケースに収納すると本体が赤く点灯します。この時点で充電が始まります。

イヤーピースと装着感

標準のイヤーピースですが、装着感に問題はないものの音質的にいまひとつでした。低域と高域が減衰してしまい、どちらも浅めの音になります。中域も量感が不足するので全体的にシャカシャカと軽い鳴り方になってしまいます。

SpinFitのCP145が装着感と音質の点でもっとも組合せが良かったです。特に低域がしっかりと出るようになるのが印象的です。難点はイヤーピースの軸が太いために、AU-Stream Hybridを耳から外すときにイヤーピースが耳に残ってしまいます。また、CP145をAU-Stream Hybridにつけた状態でケースに入れると蓋が閉まらず、AU-Stream Hybrid本体が充電されません。acoustuneのAET07もCP145に負けず劣らず装着感と音質が良好でしたが、やはり耳にイヤーピースが残ってしまいます。

最終的にSednaEarfit XELASTECのSSサイズに落ち着きました。CP145とAET07に比べると高域寄りのバランスになるので好みが分かれるところだと思いますが、耳にイヤーピースが残ることはまれです。(それでもたまにあります)
イヤーピースをAU-Stream Hybridにつけたままケースに入れると蓋が閉まらないのはXELASTECも一緒です。最近、XELASTEC for AirPods Proといって高さの低いバージョンも出たのでこちらのほうが良いかもしれません。SpinFitもCP360という高さが低く、内径が3.6mmと狭めたものを発売しています。

2020/8/4追記

その後、SpinFit CP360のSSサイズを購入し試してみました。音、装着感ともに良好で、イヤーピースをつけたままケースに入れても充電されることを確認しました。

SpinFit CP360 SSサイズ

ケースの蓋は少し浮きますが、充電には問題ないです。
ということで総合的に考えるとSpinFit CP360のSSサイズをお薦めします。

音漏れと遮音性

大きめの音量で聴く私でも音漏れは大丈夫でした。電車の中でも使いましたが、遮音性も標準レベルです。カスタムIEMのように無音に近い状態にはなりませんが、身の危険を感じない程度に音が入ってくるレベルで、音楽鑑賞の邪魔にはなりませんでした。

音量

iPhone XS MaxとOPPO Find X2 Proで試しましたが、両方とも80%程度の音量で十分でした。試聴の時は大きめの音量で聴くので日常的に使うなら70%で十分だと思います。

まとめ

まずは簡潔にメリットとデメリットをまとめます。

メリット

  • Bluetoothにしては音質が良い
  • ケースの使い勝手
  • デザインと質感

デメリット

  • 標準のイヤーピースがいまひとつ
  • 充電を考慮したケースの設計

総評

初めてのTWS製品のレビューとなりましたが、想像していたよりも音質はいいという印象でした。有線のヘッドホンやイヤホンほどTWS製品を試聴しているわけではないので他の製品との比較はできませんが、先にレビューをしたAU-Flex ANCと比べても大きく差があるようには感じませんでした。逆にAU-Stream Hybridのほうがまとまりのある音に感じました。
有線イヤホン環境も進歩しているのでまだワイヤレス環境に乗り換える気にはなりませんが、一般的な音楽好きが使うには良いところまで来てますね。

音の特徴ですが、全体的にフラットか中域が少し控えめな逆かまぼこです。録音状態の良い音源だとAU-Flex ANCに迫る音ですが、録音状態が悪かったり、激しい音楽だと迫力不足を感じました。肉厚で明るく元気な音を求める方には合わないと思います。
ちなみにイヤーピースの選択で音質も微妙に変わるので色々と試してみるのが良いと思いいます。

次に使い勝手です。
装着感と音質を考えるとネックバンド型が個人的には好きなんですが、TWSはケースに入れるとワイヤレス充電が非常に便利ですね。

ワイヤレス充電

我が家ではAU-Stream Hybridを使わないときは、写真のようにワイヤレス充電器の上にケースを置いて充電しています。この方法だと充電の煩わしさはほとんど感じません。AU-Stream Hybridを使うときはケースごとカバンに入れればOKです。ケースもバッテリーになるので1日使うくらいであればバッテリー切れの心配もありません。
一方では、標準のイヤーピース以外だとケースが閉まらずに充電ができないデメリットもあります。標準のイヤーピースの質もいまひとつなので今後の改良をする上でもっとも重要なポイントになると思います。

今回は以上です。
以下の記事も合わせて参考にしてください。

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  1. […] […]

  2. […] 最近、先にレビューをしたAusoundsのAU-Stream Hybridを使っていたので、慣れるまで時間がかかりましたが、慣れてしまえば特に問題はありません。 […]

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