秋のヘッドホン祭2017レポート その5 イヤホン編 ゼンハイザー IE 800 SとIE 80 S、JVC HA-FD01

イベント

amahikasです。
今回のヘッドホン祭の記事はこれで最後になります。
最後はイヤホン3製品の感想を書いていきます。

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試聴環境

DAPはすべてメインで使っているOPUS #3を使いました。
HIGH GAINでイコライザは無効にしてあります。

音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)です。
たまにFLACの96kHz/24bitの音源も聴きます。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。

オーディオの試聴によく使う曲と聴きどころ(2017年2月版)
amahikasです。 昨年のうちに更新しておきたかったのですが、インフルエンザにかかってしまって更新ができませんでした。 今回は私がオーディオの試聴に使う曲をと聴きどころを紹介します。 ちなみに前回の更新は2015年10月でした。 ...

SENNHEISER IE 80 S

SENNHEISER社の製品はこれまでも何度か試聴をしていますが、購入には至っていません。
変な音は出さないですし、聴きづらいと感じることもないのですが、もうひとつ私の好みに合わないことが多いです。
密閉型ヘッドホンの名機、HD25シリーズや同じ密閉型ヘッドホンのMOMENTUMなど、それなりに気に入ってはいるのですが、B&WのP7やSONYのMDR-Z1000を選んできました。

現在、ダイナミックドライバーを搭載したイヤホンを選んでいるということもあって、今回IE 80 SとIE 800 Sが新発売となるのは私にとって朗報でした。
IE 80とIE 800は耳掛けがしづらいのでこれまで試聴をしませんでしたが、IE 80 SとIE 800 Sは耳掛けも出来るようになったと聞いて試聴をすることにしました。

IE 80 S

まずはIE 80 Sから聴きました。実際に自分が使うことを考慮して耳掛け(Shure掛け)で装着しました。
IE 80 Sは約35,000円で販売されていますので、私にとっては買いやすい価格帯です。

Master of Puppets / Metallica

一聴してこもると感じました。
高域が埋もれてしまっていてほとんど聞こえないですね。
中域から低域にかけて音場は広いのですが、とても不自然に広く感じられました。
曲の持つ迫力とスピード感も感じることは出来ませんでした。

Rio Rush / Fourplay

前の曲よりも好みに合ってましたが、基本的な傾向は一緒ですね。
シンバル音が埋もれてしまってます。
広がりのあるベース音が魅力的な曲ですが、ここはそれほど悪くなかったです。ただし、音が広がりすぎるとも感じます。

IE 80 Sのまとめ

あまりにも好みに合わなかったので、2曲で試聴をやめました。期待していただけに残念です。
音量は115で聴きました。
装着感は悪くありませんでしたが、試聴結果が非常に悪かったので、ちゃんとフィットしていないのかなと思ってポジションを何度か変えました。
しかし、結果的に音は変わりませんでした。

バーンイン(エイジング)が済んでいないのかもしれませんが、私の好みではないと感じました。
前に姪っ子のためのイヤホン選びをしたときにMOMENTUM In-EarとIE 60を聴いてるんですが、この2製品のほうが印象は良かったです。

IE 800 S

続いてIE 800 Sです。
IE 800 Sは10万を超えるイヤホンなので私が購入するのは難しいかなと感じています。
ただし、評判がとても良く、先代のIE 800が根強い人気を誇る製品でもあるので聴いてみました。

IE 800 S

どこにドライバが入ってるんだろうと不思議に思うくらい小さい筐体です。

Rio Rush / Fourplay

IE 80 Sほどではありませんが、低域寄りの傾向にあります。
こちらは高域がそこそこ出ていますし、音も微細且つ滑らかで良い感じです。個人的にはもう少し量があったほうが好みです。
音場は噂どおり広いのです。特に低域が独特の広がり方をしますね。この曲には合っていました。
全体的に味付けが濃い傾向にあって最近聴いた中ではもっともリスニング寄りの製品だと思います。

Master of Puppets / Metallica

少しこもると感じますが、IE 80 Sほどではないです。
この曲もIE 800 Sだとなかなか良かったです。
ただ、全体的に中域から低域付近に音が集まっていて、全体的にもっさりとした聴感になりますね。

IE 800Sのまとめ

音量は110で聴きました。
装着感はそれほど悪くありませんでしたが、Shure掛け前提の製品に比べるとやはり違和感はあります。

最近は一定量の高域がないと不満に感じるので、結論として私の好みには合いませんでした。
ただ、IE 80 Sよりは良い製品だなと思いました。

JVC HA-FD01

HA-FD01

JVCのイヤホンについては何度かこのブログでも取り上げていて、個人的にはHA-FX750とHA-FX850あたりがお気に入りでした。
ただ、Shure掛けじゃないと私の耳では装着感が合わないということもあって購入をしたのは姪っ子用のHA-FX750のみです。

HA-FXシリーズはウッドボディーのイヤホンでしたが、今度新しく発売するHA-FDシリーズはステンレスボディーとなります。ノズルの交換が可能となっているのが特徴で、チタニウム、ステンレス、ブラスという3種類のノズルを選ぶことが出来ます。
また、このノズルが360度回転するようになっていて、快適な装着感を得られる工夫がしてあります。

私が試聴をしたのはステンレスタイプのノズルです。IE 80 SやIE 800Sと同じように、OPUS #3の3.5mm端子に直接接続して聴きました。
なお、HA-FXシリーズと違ってHA-FDシリーズはShure掛けも出来るということなのでShure掛けで聴いてみました。

Master of Puppets / Metallica

まず高域が目立つと感じました。FXシリーズとは真逆の帯域バランスになってますね。
逆に低域はさほど出ていませんでした。
曲の持つ迫力は出ているんですが、高域が耳について聴きづらいと感じました。

Bisso Baba / Bob James

この曲にはなかなか合うと感じました。低音も良い具合に出てます。
ピアノの音は少し軽く感じます。高域は出ているんですが、中域が出ていないので軽く聞こえるようです。
シンバルも同様で高域は出ているんですが、中域の量が少ないので深みが出ずに軽く聞こえます。

Rio Rush / Fourplay

この曲も一緒ですね。高域が軽いのと少し粗いと感じます。
低域は悪くないんですが、中域の量が少なくて全体的に軽い聴感となってしまいました。

HA-FD01のまとめ

音量は104で聴きました。
装着感はいまひとつでした。ノズルを回して色々と調整をしてみましたが、聴感が変わることもなかったのでノズルが回る工夫はあまり効果がないかなと感じました。
ノズルの材質をブラスやチタニウムに変えれば聴感も変わったかもしれませんが、個人的には中域の量が少ないと感じました。
高域の傾向が変わっても中域の量が少ないと私の耳には合わないので、FDシリーズはないかなと感じました。

FD01よりも安価な友人に聴いたらFD02のほうが良かったと言っていたので、時間があればFD02も聴いてみたいと思います。

まとめ

本記事ではイヤホン3製品の試聴結果を書きました。
今回のヘッドホン祭の記事はこれで終わりです。
昨年のヘッドホン祭に比べると聴きたいと思う製品が多かったのと、収穫も多かったです。

ヘッドホンについては密閉型の1770と開放型の1990で落ち着いていますが、もう少し気軽に使うことのできるオンイヤー型が欲しかったので、beyerのAventho wirelessは多分買うと思います。
aptX HDも体験してみたいので、私としては一石二鳥と思ってます。
Aventho wirelessはもう少し高域の量が増えるとドンピシャで好みだったんですが、小さい本体で1770っぽい音を出してくれるので許容範囲ギリギリかなと思います。
T51pと違ってケーブルを替えることもできるので、購入してから工夫をしようかなと思ってます。

イヤホンについては残念な結果になりました。
今回は欲しいと思う製品はありませんでした。
唯一、AcoustuneのHS1503は今後の調整次第では面白くなると感じました。

DAPは音の作りが好きなCayinとOPUSを聴きました。
2製品ともいい印象でした。
購入しようかなと思うのは、CayinのN5 MK2ですが、i5をすでに所有しているのとN6iiやN8が控えていますので様子見ですかね。
N5 MK2はCayinらしい音ながらもi5とは少し違う傾向にあるので、併用も可能と感じました。
AndroidのOSバージョンがi5よりも上がっていて、価格も安くなりそうなので物欲を抑えるのに苦労しそうです(笑)

ケーブルについてはORB社のClear force Ultimateが非常に良かったです。
これは早いうちに購入したいと思います。
コペックさんのブースでUncommonの新しいケーブルも聴きましたが、こちらも相変わらず良かったです。早く発売して欲しいですね。

今回は比較的快適に試聴をすることができました。人が多すぎると感じることもあまりなかったです。
これまではポータブルオーディオ系のイベントで新製品を発表し、試聴をするというのが常でしたが、今回はヘッドホン祭の前に発表をしてメーカーや代理店独自に試聴会をしている製品がいくつかありました。
早めに新製品を発表したメーカーや代理店の思惑は知るところではありませんが、イベント時に一斉に発表をするのではなく段階的に発表をしたことで、今回のヘッドホン祭で混雑を緩和できたのではないかと感じました。
都市部に住むユーザーであれば、店頭やイベントで試聴をする機会もありますのでね。

残念ながら今回も盗難事件があったようです。
ヘッドホン祭とポタ研の会場である中野サンプラザは防犯が難しいと思うので、よりフラットで大きい会場を使うのがいいんじゃないかと思います。
出口を固めておけばそう簡単には逃げることもできないですからね。

今回は以上です。
ここまで書いてきたようにとても充実したイベントでした。
主催者とすべての出展社に感謝です。
また、一緒に回ってくれた友人と、挨拶をした知人に感謝です。

以下の記事も合わせて参考にしてくださいませ。

秋のヘッドホン祭2017レポート その4 イヤホンとケーブル編 Acoustune HS1503 AU、ORB Clear force Ultimate
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