amahikasです。
Twitterのフォロワーさんからお借りした製品を聴いてみるシリーズその7です。
今回はMassdropから発売されたNoble AudioのNoble X Universal IEMです。
バランスドアーマチュアドライバを2基搭載したモデルで、おそらくNoble社のSAVANTと相当の製品だろうとのことです。
Noble Xの価格は300USドルですかね。Massdropは価格が変わったりするので詳細は不明ですが、持ち主は送料込みで299.99米ドルで購入したとのことです。ちなみにNobleのSavant Universal IIは国内で8万円弱で流通しています。
Noble Audioの製品は私もNoble 5C、Noble 4C、Classic Noble4などを試聴したことがあります。
試聴結果については以下の記事を参考にしてくださいませ。
Nobleと言うと高域の鳴り方が良くて全体的にナチュラルという印象があります。
私には高域が強すぎる製品もありましたが、おおむね印象はいいです。
試聴環境
今回はNoble XとOPUS #3を直接接続して試聴しました。ケーブルは標準ケーブルです。
さらにNoble XにはLightningケーブルも付属していますので、iPhone 7 Plusに直接接続をして聴いてみたいと思います。iPhoneで音楽を聴くことはなくなったとはいえ、イヤホン(IEM)とiPhoneを直接接続するLightningケーブルには少し興味があります。
音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)です。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。
なお、この日はOPUS #3とNoble Xで聴いていました。記事を書く一週間前から外ではNoble Xで聴いていたので耳には馴染んでいます。
それでは試聴結果にいきたいと思います。
試聴結果
Bisso Baba / Bob James
一聴して感じるのはナチュラルな音ということです。
Nobleにしては低音が強めでそこそこ沈み込みます。高域はさほど主張しませんが、シンバルの音は自然且つ滑らかに鳴ります。
全体的なバランスは中低音寄りです。ただ、高域と中域の中でも高い音(High Mid)もそこそこ鳴るので不足してるようには感じません。
モニター系というよりもリスニング寄りの音で、AKGのN30やN25、WestoneのWestone 4R、W40と似た傾向です。
AKGのN30やN50に比べると解像力は高いです。よって現代的な曲にも合うかなという印象ですね。
Flesh and The Power It Holds / Death
音の密度が上がっても問題ないです。中低音の主張が強いのでデス・メタルの迫力も出ます。
高域にそこそこの滑らかさもありますし、スネアのアタック音もいいですね。
スピード感の表現はいまひとつですが、許容範囲だと思います。
Rio Rush / Fourplay
この曲にもよく合います。包み込むようなベースの低音と軽快なシンバルの音がよく表現されています。シンバルの音は粗くなることがなく、滑らかです。
この手の録音状態のいい音源との相性が特にいいと感じます。
At The End Of The Day / Les Miserables
出だしのパーカッションと歓声やオーケストラの迫力と深い音がちゃんと表現されています。
この音源はライブ録音なのでこれまで聴いてきた曲に比べると録音状態は良くありませんので、少し滑らかさはなくなりますが、音源に対して素直だと感じます。
Master of Puppets / Metallica
この曲はいまひとつでした。音源の粗さがまともに出ますね・・・。
とはいえ、前の曲でも書いたように音源に素直な製品だと感じます。変に良い音で聴かせようとはしないタイプの製品かなと思います。
Crush / Kelly Sweet
しっとりとした女性ボーカルを聴いてみましたが、この曲にはよく合います。
少しボーカルが前に出てきますね。アコギはとてもナチュラルでいい感じに鳴ってます。
“Bisso Baba”や”Rio Rush”で感じたように包み込むようなベース音もいいです。
欲を言うともう少し解像力が欲しいところですが、ボワついていませんし、300ドルという価格を考えれば上出来かと思います。
8万円と言われると「う〜ん」って感じです(笑)
Days of Wonder (Original Mix) / M6
バスドラの低音がよく表現されています。この曲では高域もよく鳴っているように感じます。
中域も厚みがあるので音場が広く感じられますね。余韻がきれいに残ります。
これまでは高域が控えめだったのでどうかなと思っていたんですが、もっとも合うと感じたのはこの曲でした。
Rangers / A Fine Frenzy
もう少し高域をチェックしてみます。
ベースの低音は素晴らしいですね。(笑)
うねるようなベース音が良く表現されています。高域については少し埋もれてしまうのと、滑らかさがないように感じます。
ただ、この曲の雰囲気は良く表現できてますね。
Lightningケーブルで試聴
ここからはLightningケーブルで何曲か聴いてみました。
Rio Rush / Fourplay
OPUS #3で聴いた直後に聴いたので全体的に解像力が落ちますが、iPhone直でこれくらいの音が出ればいいかなと言う感じです。
全体のバランス的はさらに低音が強くなって高域は控えめになります。
シンバル音からは滑らかさが少しなくなります。
At The End Of The Day / Les Miserables
OPUS #3で聴くよりも低域の量が少なくなりますが、違和感はないです。
むしろこちらの環境のほうが音源の粗は気にならずそこそこのバランスでよくおさえているという印象です。
Master of Puppets / Metallica
少し音源の粗さが気になるものの、この曲も全体的に良くまとまってるように聞こえます。
まとめ
持ち主のイヤホン(IEM)をいくつか聴きましたが、Noble Xがもっとも好みです。
最近はナチュラルでリスニング寄りの音を好む傾向にありますので、当然の結果かなと思います。
傾向としては前述の通り、AKGやWestoneの音に似ています。
前に試聴をしたAKGのN30やN25に比べると解像力は高いので、古くさくも懐かしいとも感じないのが違いかなと思います。
私がメインで使っているイヤホン(IEM)のWestone 4Rにも似ているんですが、Westone 4Rはバランスがよりフラットに近いので高域がもっと目立って、低域の量感が少し減ります。
高域はWestone 4Rのほうが滑らで、低域にキレもあります。まさに私がWestone 4Rに魅力を感じている点です。
装着感ですが、Noble Xは形状が変わっている上に大きいので、私の難しい耳には合わないかなと思っていましたが、意外とフィットしました。
イヤホン本体は耳のどこにも固定されていないんですが、イヤーピースを深く押し込むとちゃんと固定されました。
さすがにWestone 4Rや前に試聴をした64 AudioのU4 SEやU5のほうがフィットしますが、常用するにも支障がないレベルでした。
遮音性と音漏れはWestone 4Rと同じレベルでした。
すなわちほとんど外の音は聞こえませんし、音漏れもありません。
LightningケーブルとiPhoneを直接接続した環境についてはそこそこの音質でしたが、気軽にiPhoneで聴く分には問題のないレベルと感じました。
どんな曲でもそれなりに聴かせるのはiPhoneの得意技でもありますので、iPhoneの特徴がそのまま出る形になったように思います。
今回は以上です。
コメント