秋のヘッドホン祭2017レポート その1 ヘッドホン編 beyerdynamic Aventho wireless、Klipsch Heritage HP-3

イベント

amahikasです。
今年もヘッドホン祭に行ってきました。
ポータブルオーディオ環境もだいぶ落ち着いてきたので、あまり聴くものはないかなと思いきや、今回は色々と聴いてみたい製品が増えたイベントでもありました。
聴いてみたい製品があるということは落ち着いてないじゃんと自分にツッコミを入れたいくらいなんですが(笑)、自分が納得する金額でよりいい環境になるならという興味はまだ尽きないようです。

今回は収穫も多かったので、ひとつずつ試聴してきた製品の感想を書いていきたいと思います。
まずは私にとってメインのヘッドホンです。
今回はbeyerdynamicのAventho wirelessとFOCALCLEAR、KlipschのHeritage HP-3、SIMGOTのET1000を聴いてきました。

Aventho wirelessは、beyerdynamicのオンイヤー型密閉式ヘッドホンでT51pの後継機となります。
オンイヤー型のヘッドホンは前々から欲しいということもあって、beyerdynamicのT51pの後継機を待ち望んでいました。

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メインで使っている密閉式ヘッドホンのDT 1770 PROに近い音を出してくれればすぐにでも欲しいという製品です。

FOCALのCLEARはELEARの上位機種となります。
ELEARは前にも書いたとおり、かなり気に入っているのですが、高価なものなので購入はしていません。
高価なのは仕方がないのですが、海外との価格差が大きいのが気になっています。
今回のCLEARも海外では1500ドルですが、日本では定価25万と発表されました。
DT 1990 PROを購入してから開放型ヘッドホンを使うようになりましたが、それでも使用頻度は低いので海外よりも割高な25万を出すのは厳しいです。
今回はELEARに比べてどうなんだろうという好奇心で試聴をしました。

KlipschのHeritage HP-3は開放型のヘッドホンです。
Klipschの製品は購入したことはないのですが、ReferenceシリーズはB&W P7にも似た音の傾向と感じているので聴いてみました。

SIMGOTのET1000ですが、EN700シリーズの印象が良かったので、同社初となるヘッドホンを聴いてきました。

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試聴環境

今回の試聴環境ですが、DAP(デジタルオーディオプレーヤー)にはOPUS #3を使用しました。
どのヘッドホンもOPUS #3で試聴しています。
OPUS #3の設定はHIGH GAINでイコライザーやエフェクト類はすべて無効にしてあります。

音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)です。
たまにHF PlayerでFLACの96kHz/24bitの音源も聴きます。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。

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beyerdynamic Aventho wireless

本体の写真を撮ってきましたので、紹介していきます。

Aventho wirelessとDT 1770 PRO

Aventho wirelessとDT 1770 PRO

DT 1770 PROに比べるとかなり小さいです。
多少、暑い時期でもヘッドホンを使用したいと思っているので、Aventho wirelessのこのサイズはちょうど良いです。荷物を少なくしたいときにも合いますが、折りたたみが出来るとよりコンパクトで良いかなと思います。

付属のポーチ

ブラックもあります

付属のポーチはなかなか可愛らしかったです。
色はブラウンとブラックの2色があります。
個人的にはブラウンが気に入りました。

試聴は付属のケーブルを使いました。ワイヤレスでは接続していません。
ケーブルは片出しとなりますが、ちょっと違和感があるのは右側ということです。
ケーブルの接続口は特にクセはないのでリケーブルの選択肢は多いと感じました。

Master of Puppets / Metallica

全体的なバランスは低音寄りと感じます。中域もしっかりと出ていてこの曲の持つ迫力は伝わってきます。
高域は少し物足りないと感じました。
量が少ないのと天井が低いように聞こえました。あまり上まで伸びるタイプではないという印象ですね。

Rio Rush / Fourplay

この曲も高域は少し物足りないと感じましたが、前の曲ほどではありません。全体的なバランスは悪くないですね。
解像力はそこそこで、音場は音源通りと感じました。特に広がるわけでもありませんし、狭くなるわけでもないです。
低域は量感もあって深いとこまで出ているという印象です。

Bisso Baba / Bob James

この曲も同様の感想です。高域にもう少し量が欲しいところですね。
それともう少し上まで伸びて欲しいです。

At The End Of The Day / Les Misérables

この曲は天井が低いようには感じませんでした。
バランスもフラットに近くて好みの音に聞こえます。

Crush / Kelly Sweet

女性ボーカルものも聴いてみました。ボーカルは前にでてくるわけでもなく、後ろに引っ込むわけでもなく中庸という印象です。
高域についてはやや足りないという程度で、MetallicaやFourplayを聴いたときよりも印象は良いです。

この曲に限らず、低域の量感が良いなと感じました。ベースの音に包み込まれるような感覚を味わうことが出来ますね。

Aventho wirelessのまとめ

ワイヤレス機能についてはひとつも試していないのでコメントできません。
装着感はとても良かったです。イヤーパッドは1770と同じような質感だったので、柔らかい装着感と感じました。
側圧はゆるめですが、頭を強く振ると少しズレます。
側圧がゆるいので、音漏れが心配だったのですが、一緒に聴いた友人に確認をしてもらったところ、漏れていないとのことだったので、1770よりも優秀だと思います。
遮音性についても1770よりいいと感じました。

肝心の音質ですが、基本的に1770と同じ傾向にあると感じました。
ただし、高域の量が少ないのと、1770のような高域の抜けの良さは感じられませんでした。
解像力については1770の70から80%程度という印象です。
サイズが違うので同じ性能を求めることはできませんが、音の細かさや滑らかさに違いはあるなと感じました。
ちなみに音量は120前後で聴きました。

Aventho wirelessの発売時期ですが、今月に正式な発表があるとのことです。国内代理店のティアックさんは年内には発売したいとおっしゃっていたので、生産が追いついていないのかもしれませんね。
価格はおそらく6万円くらいじゃないかと思います。

beyerdynamic本社の方とも話しをしましたが、Aventho wirelessは基本的に1770と1990と同じ系統の音を目指したとのことです。
ただ、サイズが違うので、かなり苦労をしたという話しを聞くことも出来ました。
最初に出てきたプロトタイプはひどい音だったとおっしゃっていたのが印象的でした。(笑)

デザインと質感はこれまで写真で見ていたのと変わらぬ品質でした。
T51pのデザインと質感も良いものでしたが、Aventho wirelessも日常的に持ち歩いても問題のない品質と感じました。

音については私が期待しすぎていたため、多少の不満はあるものの、1770に近い音は実現できていますし、サイズや重量は良いですね。
ワイヤレスについてもaptX HDに対応しているのが個人的にはありがたいです。ワイヤレスで実用するかどうかは別として、aptX HDは一度体験したいと思っています。

次ページに続きます。

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