開放型ヘッドホン SENNHEISER HD 800 SとHD 800の聞き比べ

ヘッドホン
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HD 800 SとHD 800の使い勝手

音以外の点ですが、まずはイヤーパッド。
HD 800 Sのほうが少し厚くなっています。

左がHD 800 S、右がDT 1990 PRO

DT 1990 PROに比べると薄くなっています。
側圧はHD 800 SとHD 800が緩くなっていて、DT 1990 PROのほうがきついです。
それと、HD 800 SとHD 800のイヤーパッドは面積が大きいので、耳を包み込むという感覚があります。1990の場合は、耳に乗せるという感覚に近いです。
普段は1990も耳を包み込むという感覚なんですが、HD 800 SとHD 800のイヤーパッドが大きいので違いを感じました。
私にとっては3製品とも快適でしたが、側圧が気になる方はHD 800 SとHD 800のほうが合うと思います。

ケーブルは室内で使う分にはさほど気にならないと思いますが、3mはやはり長いです。(笑)
ただ、DT 1990 PROに標準でついてくるケーブルほど固くはないのでHD 800 Sの標準ケーブルは使い勝手は良いです。

重量はHD 800 SもDT 1990 PROも同じ370gなんですが、何故かHD 800 Sのほうが軽く感じます。頭に装着をしていてもHD 800 Sのほうが軽く感じました。

音量はHD 800 SとHD 800のほうが少し取りやすい程度です。
MacBook Proとm9XXを組み合わせた環境で、HD 800 SとHD 800はm9XXの音量が82前後でした。DT 1990 PROは85前後という感じです。

音漏れについてはHD 800 SとHD 800のほうが大きいです。

まとめ

HD 800 SとHD 800の特徴

最初はHD 800 SとHD 800の違いを聞き分けるのに神経を集中しましたが、後半は明らかにわかるようになりました。
前半はなかなか違いがわかりづらかったので、普通に聴く分にはほとんど違いはないといっていいと思います。
ただし、私よりもシビアな環境且つ、耳が敏感な方だと違う結果になることもあるかもしれませんね。

HD 800 SとHD 800の特徴ですが、音場の広さが一番かなと感じました。私がこれまで聴いてきた中だとELEARの音場が広いと感じましたが、どちらが上かは聞き比べてみないとわかりません。少なくともDT 1990 PROよりは広いと感じました。

全体的なバランスはやや高域寄りかなと思います。HD 800のほうが高域寄りの傾向が強く、HD 800 Sは低域の量感が少し強いので、フラットに近いバランスになっていると感じました。
音像は非常にクリアで付帯音が少ないです。暗闇の中からフッと音が出てきて、スッと消えるように聞こえます。

解像力が高くてキレのある音なんですが、何故か全体的にゆったりと聞こえるのもHD 800 SとHD 800の特徴だと思います。
ここは広大な音場も影響してると思いますが、スピード感の表現力や音の立ち上がりは少し苦手と感じました。
ちなみにこういった傾向の音を聴いたのは初めてです。DT 1990 PROと聞き比べて気がついたんですが、最初はちょっと戸惑いました。

DT 1990 PROとの比較は、各曲の感想に書いたとおりです。
音場の広さ、解像力の点でHD 800 SとHD 800が優れていると感じました。
高域についてはHD 800 Sが滑らかで良かったです。HD 800と1990は同じくらいの滑らかさでしたが、解像力はHD 800のほうが高いと感じました。
1990の高域が他と比べて粗いと感じたのは初めてだったので、軽くショックを受けましたが、正直な感想です。

HD 800 Sに合う音楽

HD 800 Sは今回の聞き比べ以外にもいろんな音楽を聴きました。
参考までに合うと思ったのはクラシック音楽です。
Twitterのフォロワーさんの薦めで聴いた、MAGNIFICATという作品が特に良かったです。
この作品は教会で録音されているそうで音の響き方が素晴らしいのですが、HD 800 Sで聴くとパイプオルガンと弦楽器の低音が良かったです。低く、深いところまでよく出ているのと体感できるくらい量感もありました。合唱団の声は澄んでいて透明感もあります。
何よりも教会という舞台で演奏していることをうまく表現していました。
DT 1990 PROも頑張っているんですが、音場はかなわないですし、低域も深みと量感が不足していると感じました。

私自身は教会でこのような音楽を聴いたことはないので、どちらが本来の音なのかはわかりませんが、HD 800 Sで聴いているほうが心地良かったです。
妻にも聴かせてみたんですが、二人とも共通していたのは「現場にいたら腹に響きそうな低音を再現してるのはHD 800 S」という感想でした。

HD 800 Sと1990の違いはこの曲のおかげでわかったといっても過言ではないです。
私の普段の試聴曲でもある程度の違いはわかりましたが、この作品で感じた違いは段違いです。
HD 800 Sはこの手の音楽を鳴らすにはかなり向いてると思います。

最近よく聴いているジャズ、フュージョンですが、曲によって違いが出ました。
例えば、同じFourplayでも音場を広く聴かせるように録音されている曲には合いました。
逆に音場がそれほど広くなくて、耳元で音を鳴らすような曲には合いませんでした。

具体的に良かった曲を挙げるとBob James and Nathan Eastの”The New Cool”、Fourplayの”Silver Streak”です。
ジャズ、フュージョンでいまひとつだったのはMiles Davisの”So What”です。

メタル系はほとんどが合いませんでした。
中域に量感がないので迫力が不足すると感じました。
また、音場が広い曲というのもそれほどないので、HD 800 Sに合う曲は見つかりませんでした。
その中で良かったのはDream Theaterの『The Astonishing』からの曲です。メタルとオーケストラが融合してる作品だけあってメタルの中では合っていると感じました。

イギリスのフォークロックバンドMumford & Sonsの『Wilder Mind』アルバムもよく合っていました。
このアルバムは独特の音場で録音されているんですが、今まで聴いてきたポータブル製品よりもHD 800 Sが一番合うと感じました。

他ではENYA、EDMのTove Loの”Timebomb”も良かったです。

逆にあまり良くなかったのはレベッカの”プレイベイト・ヒロイン”です。
曲そのものは大好きなんですが、HD 800 Sで聴くよりも1990のほうが良かったです。
アリアナ・グランデとニッキー・ミナージュをフィーチャーしたJessie Jの”Bang Bang”も合いませんでした。

HD 800 Sの場合は、録音状態が良いことは必須条件ですが、さらに音場が広いかどうかも重要なのかなと感じました。
音場がそれほど広くない曲でもHD 800 Sは無理やり広げようとするので妙に間延びしたような音に聞こえてしまうんですよね。

個人的な好み

HD 800 SとHD 800ともに性能が高い製品と感じましたが、クラシック音楽には合うもののその他のジャンルだと曲によって印象が違うと感じました。
それとあまりにもクリア過ぎて、アナログ的な音で聴きたい曲には合わないと感じました。

私の製品選びは、すべてのジャンルで80点以上に聞こえる製品を選ぶ傾向にあるので、HD 800 Sは合わないなと感じました。
前に聴いたFOCALのELEARのほうが好みという結果です。
ELEARはどのようなジャンルも万能に聴かせてくれましたし、アナログ的な表現もうまかったです。程度にクリア、適度に付帯音があるところが気に入っています。

しかし、HD 800 Sと聞き比べをしたことで愛用しているDT 1990 PROのデメリットも見えてきて面白い結果になりました。
悪い点だけでなく、1990の良さも感じることが出来ました。
DT 1990 PROとELEARが私にとって理想的な組合せだと思いますが、FOCALがCLEARという新しい開放型ヘッドホンを出すという話もあるので、しばらくは1990一本でいこうと思います。ELEARとCLEARは高価ですしね・・・(笑)

今回は以上です。
以下の記事も併せて参考にしてくださいませ。

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コメント

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