気ままに試聴 ヘッドフォンDAC/AMP Grace Design m9XX headphone amp/DAC

ヘッドフォンアンプ/DAC
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m9XXの写真

 

m9XX正面

デザインは非常にシンプルで見た目もすっきりとしています。業務用の製品をメインとしているメーカーだけありますね。
正面左には二つのヘッドホン端子(6.3mm)が装備されています。
beyerdynamicの1770と1990もそうなんですが、この手のシンプルで質実剛健とした作りは私が好むところです。

m9XX後面

後面もシンプルです。左から出力用RCA端子、入力用TOSLINK(光)端子、電源用のUSB micro Bとデータ通信用のUSB micro B端子が装備されています。

m9XX

m9XXに電源を入れるとこのように正面右側のLEDが点灯します。上面にはボリュームつまみです。ボリュームは0.5刻みで調節が可能で、最大値は100です。
このボリュームつまみをタップしてあげるとミュートします。長押しをすると設定メニューに入ることができます。

設定項目は、クロスフィード機能の有効/無効、入力ソースの選択、ディスプレイの消灯設定、起動時のボリューム値の設定、DACフィルター(4種類)、USBモードの選択、サンプルレートの表示となっています。

私はクロスフィード無効、DACフィルターをF4、USBオーディオクラスを1にして聴きました。
DACフィルターの設定についてはCayin i5とよく似ています。同じDACを使っているので同じ設定項目と効果があるようです。Cayin i5ではDACフィルターの設定で試行錯誤をしたので、m9XXではi5と同じフィルターを選択しています。

MacBook Proとm9XX

MacBook Proとm9XXはUSBケーブルで電源、データ通信両方を接続をしています。ドライバーのインストールなどは不要で、接続をすれば自動的に認識をしてくれます。
USBケーブルですが、AIMのSHIELDIOシリーズを使っています。
持ち主が一緒に貸してくれたUM1というケーブルですが、私が持っている一般的なUSBケーブルと比べると音の情報量が多く、滑らかと感じました。
AIMのUSBケーブルについては公式サイトを参考にしてください。

ハイレゾリューションモデル UM1 | AIM電子 - オーディオ & ヴィジュアル製品

m9XXの使い勝手

まずは音量ですが、1990だと80から88、ELEARだと78から85、1770だと80くらいがちょうど良かったです。
発熱はまったくといって良いほどありません。

前述の通り、ミュート機能があるんですが、これが予想外に便利です。
音楽を聴きながらレビューを書いていても、ボリュームつまみをポンと押せば音が消えるのは楽ですね。
また、6.3mmのヘッドホン出力端子が二つあるのは聞き比べをするのに便利です。

Cayin i5との聞き比べ

メインで使っているDAP(デジタルオーディオプレーヤー)のCayin i5と聞き比べてみました。使用したのは1990です。
というのも、自宅でヘッドホンを使うときはCayin i5やOPUS #3といったDAPをUSB DACとして使うことが多いので、1990と相性の良いi5よりも満足のいく音を出すというのが私にとっては重要です。

m9XXとi5の聞き比べですが、基本的な音の傾向はよく似ています。出力の強さはi5のほうが勝っており、中域と低域の量感もわずかにi5が勝ります。
m9XXは高域の量が少し多くて、音場もわずかに広がります。出力と圧力がi5ほど強くない代わりに繊細な表現や古い音源を慣らすのがうまいと感じます。

結果的にi5とm9XXでは明確な優劣はつけられませんでした。1990を慣らすにはm9XXのほうが有利かなと思っていたんですが、意外とi5が健闘したのが驚きでした。

まとめ

とても気に入りました。価格的にも6万円というのは決して安くはありませんが、これまで聴いてきたUSB DAC/AMP製品と比べると安価ですし、自宅で使うにはデザインも使い勝手もいいです。

音のほうも基本的にはモニター系の音で、脚色がほとんど感じられないところが気に入りました。パワーと圧力も十分で、私の所有物だともっとも鳴らしにくいDT 1990 PROが満足に鳴るのが何よりも魅力を感じます。
モニター系とはいっても極端な部類ではなく、適度なウォームさと滑らかさがあり、高域がしっかりと出る割には聴きづらいと感じることもありませんでした。
ナチュラルな音を鳴らすのもうまいですし、ジャンルを選ばないのも好感です。
解像力についてはさすがにこれまで聴いてきたALOのContinental Dual MonoオリオラスのBD10+BA10にはかないません。Dual Monoほど低域の量感もないです。
しかし、1770や1990と同じような音の傾向で私にとってはリファレンス機として使うにはピッタリと感じました。
私がメインで使っているDAP(デジタルオーディオプレーヤー)のCayin i5と偶然にもDACが同じAKMのAK4490なんですが、AK4490の音が私には合うんだろうなと感じました。
もちろん、最終的にはDACだけでなくアナログ回路も含めて音が決まるわけですけどね。

実際に購入するかどうかはかなり迷いました。
価格がお財布に優しいと言っても自宅でヘッドホンを使う機会は少ないので、あまり投資をしたくないというのが本音です。i5やOPUS #3をUSB DACとして使えばそこそこ満足はできますからね。
そんなこんなで悩みつつも自宅で1990,1770,ELEARを使いながら20時間ほど聴きましたが、音が好みなのは間違いないことがわかりました。
i5よりも明らかにいいとは感じませんでしたが、i5と少し違う傾向の音を聴かせてくれました。i5はとても気に入っていますが、完璧というわけではないですし、違う音を聴きたくなることもありますからね。

最終的に決め手となったのは使い勝手です。
ヘッドホン2本から同時に音を出せることや、音量のミュートがしやすいのは、聞き比べをする上でとても便利でした。
普通に使う分には不要かもしれませんが、ブログで聞き比べの記事を書くときには非常に便利で、前々からこういう製品が欲しいなと思っていました。
クセがなく、素直な製品なので聞き比べにも適していると感じます。

そんなわけで、嬉しいことにBeepさん から譲っていただくことになりました。\(^O^)/
今後はm9XXを使って記事を書くことが多くなると思います。

今回は以上です。
以下の記事もあわせて参考にしてくださいまし。

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