amahikasです。
今年もポタフェスに行ってきました。
前回のヘッドホン祭が個人的に聴きどころと収穫が多かったので、今回のポタフェスは比較的気楽に参加となりました。
購入を前提で試聴というよりも幅広くいろんな製品を聴くことができました。
早速、今回聴いてきた製品について感想を書いていきたいと思います。
いずれも短時間での試聴ですが参考になれば幸いです。
試聴環境
今回はほとんとイヤホンを試聴しました。
よって特に断りがない限り、DAP(デジタルオーディオプレーヤー)にはCayin i5 DAPを使用しています。
Cayin i5 DAPの設定はLOW GAINでイコライザーやエフェクト類はすべて無効にしてあります。
音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)です。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。
STAX密閉型イヤースピーカー
今回、一番楽しみにしていた製品です。
STAXはコンデンサ型のイヤースピーカーで有名です。形状としてはオーバーヘッドタイプのヘッドホンがメインですが、イヤホンのように使うことのできるSRS-002とSRS-003MK2もあります。
私が知るかぎり、STAXの製品はすべて開放型で専用のアンプが必要になります。
ヘッドホンやイヤホンは90%以上外で使うのが私の使い方なので、これまでSTAXの製品とは接点がありませんでした。
今回参考出品されたのは既存のSRS-002にカバーをつけて密閉するという製品です。
また、イヤーピースも改良をし装着感と音漏れ性能を改善したとのことです。
SRS-002は一度友人に聴かせてもらったことがあるのですが、音は良かったものの、やはり装着感と音漏れの点で私が使うタイプの製品じゃないなと感じました。
今回はこの装着感と音漏れがどの程度改善されているのか確かめに行きました。
試聴環境はCayin i5 DAPのラインアウトから専用アンプのSRM-002に接続をしました。
密閉型にするためのカバーは2種類用意されていました。
完全密閉型のA型とベントを設けたB型です。
Bisso Baba / Bob James
まずはA型で聴きました。
一般的なイヤホンやIEMと比べると空気が振動する空間が広いためか、ヘッドホンやスピーカーに近い鳴り方をするというのが第一印象でした。
特にピアノの音の出方が違うと感じました。シンバルも細かくて滑らかです。
Rio Rush / Fourplay
この曲も良かったです。
シンバルをきれいに鳴らすのが難しい曲ですが、無理に鳴らしてるという音ではなく自然な聴きやすい音になっています。どこか余裕もある鳴りっぷりですね。
全体的にはやや高域寄りで落ち着いた音です。
低域は深く下まで出ていますが、量は少なめですね。中域はさらに少なめです。
解像力も全体的に高いので、聴きづらくなることはなく適度にウォームで変なクセがない落ち着いた音です。
なお、音量を上げると全体的に少し軽めの聴感になりました。中域が薄いせいか、音痩せしてしまいますね。
Master of Puppets / Metallica
予想どおりこの曲では迫力が不足しました。
Flesh and The Power It Holds / Death
冒頭のギターは音色がきれいでよく伸びます。ヒステリックな表現もいいですね。
バンド部分ではやはり迫力に欠ける音になりました。
At The End Of The Day / Les Miserables
広い会場を使っている曲ですが、音場が一気に広がりました。
オーケストラは迫力だけでなく細かさもよく表現できていて、この手の音楽を鳴らすのはうまいと感じました。
B型の密閉カバーでもひととおり聴いた感想ですが、B型は中域と低域の量が増えて、メタル系の音楽も過不足なく聴くことができました。
私が所有している製品だと開放型ヘッドホンのDT 1990 PROで聴いてる感覚に近いです。
音の抜けが良くて開放感もありますね。
ただし、高域はA型のほうが好みでした。B型では少し天井が低く感じました。
A型の高域とB型の中域と低域が実現できればベストなんでしょうが、これはなかなか難しいんでしょうね。
STAX密閉型イヤースピーカー総括
A型、B型それぞれにメリットとデメリットがあったので、どちらが良いというのは難しいところです。STAX社も会場でアンケートをとっていたくらいですから、最終的な音作りでは悩んでいる様子でした。
音質的にはとても気に入りました。
現在、イヤホン(IEM)選びをしていますが、どの製品も高域に不満が残ります。
高域に問題がないと感じた製品は高くて手が出ません(笑)
今回試聴をしたSTAXのイヤースピーカーはA型の密閉カバーをつけると高域にまったく不満がないばかりか、前向きに検討したいと思う音でした。
装着感と音漏れ性能が良かったのも好感です。いくら音が気に入っても装着感が合わないと音が変わってしまうことがあります。また、耳にフィットさせることに神経が集中してしまい、せっかくの音楽に集中できません。
音漏れがあると音量に気をつけないといけませんし、そもそも私がよく使う電車の中で使うことができません。
そんなわけで、個人的には前向きに検討をしたいと思っていますが、専用アンプが必要になるというデメリットもあります。
私自身はiPhoneで音楽を聴いていたときこそVANTAM Red、HERUS+、nano iDSDを重ねて使っていましたが、DAP(デジタルオーディオプレーヤー)に移行をした現在は、ポータブルヘド本アンプを重ねることについては消極的です。
STAXのイヤースピーカー(SR-002もしくはSR-003MK2)を使用するにはどうしてもSRM-002が必要となるので、そこが迷いどころです。
本体が大きいので、装着をしていると耳から飛び出すというデメリットもありますが、特殊な製品ですし普段はDT 1770 PROを外で使っていますので、この点は我慢ができます。
一般的なイヤホン(IEM)だったら敬遠しますけどね。(笑)
SR-002と専用アンプSRM-002のセットで4万円、SR-002の改進盤SR-003MK2単体が2.5万円弱というような価格ですので、密閉型カバーとイヤーピースを追加で購入してもさほど高くならないんじゃないかと期待しています。
今回はまだ参考出品でしたので、最終的にどのような音と価格で発売がされるかわかりませんが、引き続き注目をしていきたいと思っています。
開放型SR-002とSR-003MK2、専用アンプのSRM-002については公式サイトを参考にしてくださいませ。
今回は以上です。
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