密閉型ヘッドホン MEZE AUDIO 99 NEOのレビューと99 CLASSICSとの聞き比べ

ヘッドホン
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聞き比べ環境

MacBook ProのAudirvana Plus 3を使用しました。
USB DACにはm9XXを使用しています。
「MacBook Pro→m9XX→99 NEO or 99 CLASSICS」という構成です。

試聴に使う音源はいつもと同じ曲です。
主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)で、試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。

オーディオの試聴によく使う曲と聴きどころ(2017年2月版)
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99 CLASSICSは購入してから2年弱が経過していますが、99 NEOは到着したばかりなので100時間ほどバーンイン(エージング)をしてから聞き比べをしています。99 CLASSICSも購入当初は違和感があったので、99 NEOも同じくらいの時間をかけてバーンイン(エージング)しました。

聞き比べの結果

それでは聞き比べをしていきましょう。

Bisso Baba / Bob James

この曲に関してはほとんど違いはないです。CLASSICSのほうが全体的にや柔らかい音になり、NEOは硬質です。特にNEOは低域のキレが目立ちます。ただし、かなり注意深く聴かないとわからない違いですね。普段の私の使い方だと差は感じないでしょう。

Rio Rush / Fourplay

この曲もほとんど差を感じることができません。CLASSICSのほうが低域の量感が出るかなという程度です。

At The End Of The Day / Les Miserables The 2010 Cast

この曲ではNEOのほうがやや中域に量感があって厚く感じました。奥行き、左右ともに中域の空間が広いと感じます。
先ほどまでの2曲と比べるとCLASSICSもNEOも音場がフワッと広がりますね。DT 1770 PROと比べると音場が広がる傾向にあります。

Master of Puppets / Metallica

この曲では違いがわかりやすかったです。CLASSICSのほうが高域が開放的で全体的に解像力も高いです。じっくりと比べるとNEOは少しこもり気味に聞こえました。

Flesh and The Power It Holds / Death

この曲もほとんど違いは感じませんでした。強いて言うなら、CLASSICSのほうがやや開放的な音で、NEOは低域のキレが強いくらいです。

Crush / Kelly Sweet

NEOのほうがややボーカルが前に出てくるかなと感じます。

Rangers / A Fine Frenzy

この曲でもNEOのほうがボーカルが前に出てくると感じました。それとCLASSICSは全体的に柔らかい音で、NEOは硬質です。かなり注意をして聴かないとわからない違いですけどね。

Prophecy / Their Dogs Were Astronauts

最近、試聴曲に加えた曲です。
この曲はNEOのほうが良かったです。個人的な好みですが、優劣を初めてつけることができました。(笑)
NEOのほうが付帯音が少なくて全体的にクリアで見通しがいいです。

Days of Wonder (Original Mix) / M6

もう少し違いがわかるかなと思ったんですが、この曲はほとんど違いがなかっです。

99 NEOと99 CLASSICSの使い勝手

NEOとCLASSICSの使い勝手は基本的に一緒です。メインで使っている密閉型ヘッドホンのDT 1770 PROと比較すると260gと軽いので屋外でも快適です。
音漏れはかつて使用していたB&WのP7と同程度と優秀です。ただし、遮音性はいまひとつです。外の音がそこそこ入ってきます。個人的には遮音性が高すぎると外で使うのは危険を感じるので許容範囲です。

装着感は抜群です。先ほど写真でお見せしたアジャスターが優秀なので私がこれまで所有してきたヘッドホンの中でも一番快適ですね。固すぎず、緩すぎずという感じです。

CLASSICSで散々、苦しめられてきましたが、電車の中で使ってるときに外側のヘッドバンドが吊り輪に当たると「ばいーん」という音が耳に入ってくるのはNEOも一緒です。ただ、イヤーカップの材質が違うからだと思いますが、NEOのほうが「ばいーん」という音は小さいです。私のように電車通勤で使うのがメインの場合は、NEOのほうが適してると思います。

音量ですが、不思議とCLASSICSのほうが取りやすかったです。基本的に同じ条件で聞き比べをしたかったので、音量も合わせるようにしたのですが、途中からNEOのほうが音量が小さくなることに気がついて、聞き比べをいちからやり直したくらいです。NEOで聴く場合は、音量を5%から10%上げてちょうど良かったです。

まとめ

ここまで書いてきたとおりなんですが、CLASSICSとNEOはほとんど違いを感じることができませんでした。かなり注意深く聞き比べをして、わずかな違いを感じ取ることができた程度です。
もう少し違いがあるんじゃないかと思ったので、試聴環境をCayin i5やOPUS #3といったDAP(デジタルオーディオプレーヤー)との直接接続で試したりしたんですが、結果は一緒でした。
この記事はもっと早く公開する予定だったのですが、ここまで時間がかかった理由はなかなか違いを感じることができなかったからです。自分の耳の調子が悪いのかなとか、環境が悪いのかと色々と試したのですが、最終的にこの記事に書いたとおりの結果となりました。

強いて違いを挙げるとすれば、CLASSICSのほうがやや柔らかめの音で、古い音源も心地良く聴かせてくれました。ただし、現代的でメリハリがはっきりしている音源はNEOのほうが好みでした。NEOはキレとウォームさのバランスが良いですね。
CLASSICSはこれまで、DT 1770 PROと併用してきたんですが、連続して使うとウォームすぎて飽きてしまうことがありました。NEOならちょうどCLASSICSと1770の中間でいい感じに併用ができると思っていましたが、想像していたよりもCLASSICSと似た傾向の音でした。
注意深く聴くと微妙な違いはありますが、CLASSICSとNEOはほとんど同じものと思っていいと思います。あとは、デザインや価格を考慮して選ぶだけでしょうかね。

私は密閉型ヘッドフォンはDT 1770 PROをメインで使っていますが、1770よりもウォームでリスニング寄りの音を聴きたいと思ったときに99 CLASSICSを使っています。今後、99 NEOも99 CLASSICSと同じように使っていくことになるでしょう。
CLASSICSとNEOの特徴は適度なウォームさと適度な解像力だと思っています。解像力や分析力は1770に劣るものの3万円以内という価格を考えると非常に健闘しています。リスニング寄りで中域と低域が目立つものの、高域も決しておろそかにしないのも私の好みに合います。高域は1770やメインで使っているイヤホンのAKG N5005に比べると控えめではありますが、細かさ、柔らかさ、滑らかさと心地の良い高音を聞かせてくれます。
中域は私の好みとしてはもう少し控えめでもいいくらい量感があります。低域についても同様でもう少しすっきりとしていても良いかなと感じますが、それでは1770と一緒になってしまいます。CLASSICSとNEOは1770ほど解像力が高く、分析的な聴き方には向かないものの迫力のある音を聴かせるのは得意です。多少、音源が悪くてもそれなりに聴かせてしまうのもCLASSICSとNEOの特徴ですね。

今回は以上です。
以下の記事も併せて参考にしてくださいませ。

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